イタリア語圏では主食だったこともある!
南スイス・ティチーノの人は栗が大好き。と言うのも、秋の味覚として一般的に愛されているだけでなく、ティチーノ州では中世初期まで栗が主食の一つだったため。現在でも毎年秋には栗祭りが開催されるなど、ティチーノの人々にとって栗はとても繋がりの深い食べ物とされています。
今回はティチーノのおばあちゃん直伝、栗ジャム「マルメラータ・ディ・カスターニェ(Marmellata di
Castagne)」をご紹介します。とてもシンプルなレシピですが、新鮮な生の栗をふんだんに使い、香り付けにバニラビーンズ、色付けにココアパウダーを使用し、とても風味豊かな味わい。
多めに作り、小分けにして保存しておくのもおすすめです。栗の優しい甘さが詰まった美味しいジャム、ぜひお試し下さい。
材料
大人数用 / ★(簡単・節約) 20フラン以下で作れる / 所要時間 1時間以上
★栗……1kg
★グラニュー糖……800g
★水……200ml
★バニラビーンズ……2本
★ココアパウダー……大さじ2
★ジャム用の瓶……小さめのものを4つほど
<下準備>
ジャム用の瓶と蓋を煮沸消毒し、よく乾かしておく。
作り方手順
① 栗の鬼皮(つるつるした茶色の硬い皮)をむく。まず栗の底部分に切れ目を入れ、小さめのナイフを使い切れ目から引きはがすようにむいていきます。
② 大きめの鍋にお湯を沸騰させ、鬼皮をむいた栗を入れます。渋皮(赤茶色の薄い膜のような皮)が柔らかくなるまで15〜20分程茹でるのがコツ。
③ 渋皮をむく。②で茹で上がった栗の渋皮を剥きます。渋皮は冷めると硬くなりむきにくくなるので、少しずつお湯から取り出して熱いうちに行いましょう。スルッと指で簡単に剥けます。*栗が大変熱くなっていますので、やけどにご注意ください。手袋などをすることをおすすめします。
④ 渋皮をむいた栗・グラニュー糖800g・水を200mlを鍋に入れて弱火〜中火で焦がさないよう木べらでかき混ぜながら煮ていきます。全体が温まったらバニラビーンズをさやごと入れ、さらに1時間程煮詰めます。
⑤ 一旦鍋を火から下ろしてバニラビーンズを取り出したら、ハンドミキサーで栗のツブツブ感が残る程度にペースト状にします。
⑥ 栗ペーストにココアパウダーを入れムラなく混ぜたら、再び弱火で30分程かき混ぜながら煮ていきます。
⑦ 煮沸消毒しておいたジャム瓶に⑥を熱いうちに流し込み、しっかり蓋を閉めたら完成です。
パンにバターとたっぷりの栗ジャムをのせていただくのが一番おすすめ!
またこちらの栗ジャムにバニラアイスクリーム、ホイップクリームをトッピングすれば簡単デザートも楽しめます。色々な食べ方ができますので、ぜひ工夫してみてください。
<ポイント>
・保存期間の目安は約6ヶ月程ですが、栗の状態により痛み易くなる場合もあります。未開封のものは冷暗所へ保管しておき、開封したものはできるだけ早めにお召し上がり下さい。