シンプルなチョコパイを手作りで!
スイスの2月というと、ウィンタースポーツをする人にとってはハイシーズン。ですが寒いのはもちろん、日が短く天気も変わりやすいので、せっかくの週末でも外出できずに家で過ごすことが多くなる季節でもあります。気分も暗くなってしまいがちなこの時期、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。
室内遊技場なども近くに無いような田舎に住んでいるわたしの周りでは、凝った料理を作ってみた、子どもと一緒にお菓子を焼いた、なんて話をよく聞きます。憂鬱な気分を晴らすにはやはりおいしい食べ物、ということなのかもしれません。
2月といえばバレンタインデーを思い浮かべる方も多いですよね。スイスフランス語圏の定番おやつで、板チョコレートを1枚まるまる豪快に使って作る「三つ編みチョコレートパイ(Tresse feuilletée au chocolat)」をご紹介します。
市販のパイシートを使えば難しいテクニックも必要なく、焼き時間を入れても1時間とかからないので、おうちでゆっくり過ごす日のおやつとして子どもと一緒に焼いたりするのにはぴったりのレシピです。
三つ編みパイの包み方自体シンプルで簡単なので、チョコレートだけでなくアップルパイやミートパイなど、色々なパイ料理に使うことができます。ぜひお試しください。
材料
家族用 / ★(簡単・節約) 20フラン以下で作れる / 所要時間 30分〜1時間
★板チョコレート……1枚
★パイシート……1枚(使用するチョコレート3枚分弱の大きさがあれば大丈夫です)
★ツヤ出し用の卵黄……1個分
<下準備>
オーブンを200℃にセットしておきます。
冷凍のパイシートを使う場合は室温で5~10分ほど置き、扱いやすい柔らかさにしておきましょう
作り方手順
① 広げたパイシートの中央にチョコレートを置き、両側にチョコレートの横幅と同じか少し小さいくらいの生地が残るようにします。
② 両側に残った生地にナイフで切り込みを入れます。上から下に向け、できるだけ左右対称になるよう斜めに切り込みを入れましょう。
③ 切り込みを入れた部分を1本ずつ、チョコレートが隠れるように右左交互に折り重ねていきます。上下に余った生地は折り込んでも良いし、切り取ってしまっても大丈夫です。オーブンの高温で焼くので、しっかり包めていればチョコレートが溶けて流れ出る心配はありません。
④ 編み目の上に溶いた卵黄を刷毛で塗って準備完了。
⑤ 200℃に温めておいたオーブンで15~20分ほど焼き、表面にきれいな焼き目がついたら出来上がり!
<ポイント>
・名前は三つ編みパイですが、実際は2本の生地を交互に折り重ねていく形です。生地の両端を切る時は、ある程度角度をつけて切っておいた方が包むときに編み目がきれいに出ます。
・出来上がったら少し時間をおいて冷ました方がパイの食感がよりサクサクになって、しっとり柔らかくなったチョコレートとの2つの食感の違いが楽しめます。
・この包み方はアップルパイやミートパイなどにも使えますので、ぜひ色々なパイ料理で使ってみてください。
・大人がオーブンの出し入れを手伝ってあげれば、小学生ぐらいだったら子どもだけでも作ることができると思います。日本では子どもたちがバレンタインに友人同士でチョコレートなどを交換することも多いですよね。三つ編みパイにかわいらしくデコレーションやラッピングを施して「友チョコ」にしてみてはいかがでしょう?
アレンジ
小分けにして配るなら、板チョコレートまるごとよりも一口サイズやスティック状になるように割ってからパイに包む方が良いかもしれませんね。
とっても簡単なのに見ばえのするデザートが一品できてしまう三つ編みパイ。スイスのスーパーにはびっくりするほど種類豊富な板チョコレートが並んでいるので、作るたびに違う味を試すのも楽しいです。ナッツ入りのものやホワイトチョコレートを使うとまた全然違いますし、ダークチョコレートならマーマレードを一緒に入れたりするとちょっと大人向けのスイーツにもなります。