コロナ禍による行動制限中!スイス・イタリア語圏ではこんな感じ

コロナ禍、スイス・イタリア語圏での生活

 スイスでは新型肺炎コロナウイルスの影響で外出制限が始まってから、ほぼ2ヶ月が経ちました。以前、イタリアとの国境にあるティチーノ州(Ticino)の状況をお伝えしましたが、読んでいただけたでしょうか。

 あの記事から1ヶ月、わたし達の日常にどのような変化があったか、いま実際にどんな生活を送っているかをお伝えし、そして家での生活がちょっとだけ楽しくなるスイス版「おうち時間」のアイデアも、いくつかご紹介します。

<外出はスーパーとお散歩のみ>

 スイス全域に3月中旬から外出自粛要請が出ているため、我が家は今でも外出と言えばスーパーマーケットに買い物に行くくらいです。

 ティチーノ州では65歳以上の高齢者本人がスーパーで買い物する事を禁止していました(!)が、現在(2020年4月8日以降)は午前10時までなら、店舗での買い物が認められるように。

 しかし入店できるのは、どの時間帯でも各家庭から一人と決めているお店が多いです。各店では入り口に警備員さんが立ち、店内の人数や人同士の間隔をコントロールしています。

 店舗にもよりますが、スイス大手スーパー・コープ(Coop)やミグロ(Migros)の店内入り口には消毒液・手袋・ペーパータオルが用意してあり、手指と買い物カゴやカートが個人で消毒できるようになっています。以前はパスタ類や小麦粉の品切れが目立ちましたが、今はどの商品も通常通り豊富に並んでいました。買い占めなどする人もおらず、店内はいつも落ち着いている印象です。

 スーパー以外の外出と言えば、スイスでは人が少ない森などには行くことができるので、運動不足解消のためにも家の周りを散歩しています。同居している家族、または一人で行くことが推奨されています。

 それでも公園が封鎖されていて入れなかったり、ベンチも使えなかったりと色々と制限はあります。でも森で美味しい空気を吸えたり、静かな湖や季節の花々を眺めて気分転換できる場所があるのは、とてもありがたいです。

<学校が休校になり、語学の習い事も中止に>

 ティチーノ州では3月13日に全ての教育施設が休校になり、私自身も影響を受けてしまいました。

 私は昨年の秋より大人向けのイタリア語コースに通っており、本来このコースの終了は5月末の予定でした。ですが3月に学校が閉鎖になり、「1ヶ月ぐらいすれば再開するだろう」と思ってた矢先、学校から進行中の授業の打ち切りと、新しい春からのコースも全て中止との連絡があったのです。学校の対応としては、行けなかった残りの授業料の返金、そして春からの受講生には全額返金をしています。

 人口の25%が外国人と言われるスイス。私のクラスメイトは13人、殆どが北米とヨーロッパ出身ですが、みんな結婚や仕事でティチーノに来ていて、国は違えど同じ境遇の人と会えるのが楽しみでした。現在も先生やクラスメイトとは密に連絡を取り合っており、事態が収束して、またみんなで集まれる日を心待ちにしています。

 そして学校がなくなった分、今は家でノートを読み返したり夫に教えてもらったりと自主的に勉強するようにしています。しかし、なかなか思うようには進まないのが現実…。

 そんな時はジブリなどの日本のアニメーションのDVDをイタリア語で観ています。アニメ映画は言葉が聞き取りやすく、知っているストーリーを他の言語で聴くのも新鮮なので、楽しみながら学べるオススメの教材です。

<イースターはできる範囲で!>

 ヨーロッパの春の一大行事と言えばイースターです。イースターはイタリア語でパスクア(Pasqua)と言い、毎年2月のカーニバルの時期が終わると、街中には可愛らしいパスクアのデコレーションが増えてきて、スーパーやケーキ屋さんには必ず「コロンバ(Colomba)」が並び始めます。

 コロンバとはイタリアやスイス・ティチーノ州で、パスクアの時期だけ食べられるお菓子。ドライフルーツなどを練り込んで、鳩の形に焼き上げた伝統的なパン菓子です。コロンバを見ると、春が来たなと感じる程、この地域では欠かせないアイテム。

 ティチーノ州の我が家では、家族親戚が集まって昼食に仔羊や兎肉料理を食べ、デザートのコロンバで締め、お祝いをするというのが毎年恒例行事です。今年は大人数が集まってお祝いもできなかったのですが、せっかくのイベントなので家でできる範囲でパスクアを楽しみました。

 まずはお家のデコレーション。森で拾った木の枝に、イースターエッグや鳥を付けて部屋に飾りました。特に凝った事をするわけではないのですが、お部屋が一気に春らしくなって気分も上がります。そして伝統菓子コロンバ。おうちイースターになってもこれは欠かせません。我が家ではコロンバにマスカルポーネクリーム(Crema al Mascarpone)を添えて頂きます。こちらは以前ティラミスのレシピでご紹介したマスカルポーネのクリームと同じもの。今回はココアパウダーの替わりにバニラパウダーを入れていて、ドライフルーツが効いたコロンバとマスカルポーネがマッチしてとっても美味しかったです。

 他にもコロンバにアイスクリームやホイップクリームを添えて食べるのもオススメ。この時期にティチーノ州やイタリアに来られる際は、みなさんにも、いつかぜひ味わっていただきたいスイーツです。

<今こそ!美容に手間ひまかけるチャンス>

 おでかけできない今は、肌にとっては絶好の休息期間だと思って「おこもり美容」をするのもオススメです。

 好きな入浴剤を入れたお風呂でリラックスしたり、スキンケアの時間を多くとってみるのも良さそう。あとはこの期間にメイク道具のお手入れをしておくのも大切。普段使っているメイク用パフ・スポンジの洗浄は、本当は毎日洗って清潔な状態で使うのがベストなのですが、なかなか毎日とはいかないので、この期間でやってみましょう。

 パフ・スポンジを洗う際は食器用の中性洗剤がオススメです。ぬるま湯に洗剤を混ぜて、手で揉みながら染み込んだ油性のファンデーションや皮脂汚れを出していきます。そしてある程度汚れが取れたら泡が出なくなるまで濯いでいきます。

 パフは汚れが落ちたら、少し柔軟剤につけておくと更に肌触りがフワフワに。ブラシは毛質にもよりますが、こちらも汚れを落とす際は食器用洗剤、またはシャンプーや石鹸で優しく洗い、パフ・スポンジと一緒に日陰で乾かします。

 ネイルをするときにネイルポリッシュ(マニキュア)が固まって塗りにくいなんて経験ありませんか?こちらも意外と知られていないのですが、とっても簡単な方法で液がどろどろにならず、ネイルポリッシュを長持ちさせることができます。

 用意するのはネイルリムーバーとキッチンペーパー(またはティッシュかコットン)。キッチンペーパーが1番毛羽立たず丈夫でやりやすいです。

 リムーバーを含ませたキッチンペーパーで、ポリッシュボトルのハケ、ボトルネックを綺麗に拭き取ります。これだけでポリッシュの持ち、塗りやすさが全然違います。ネイリストさんもやっている方法なので、ぜひお家にあるネイルポリッシュで試してみて下さいね。

 ティチーノもまだまだ緊迫した状況が続いており、まだ以前のような生活は送ることは出来ませんが、この期間を有効的に使い、楽しみを見つけながら毎日ポジティブに暮らしていきましょう。

ショコ太
おうちで筋トレとかヨガにハマってる人も多いよな!前向きでいい!そういう人、好き!
とろりん
いろいろ不便だじょけど、おうち時間を充実させちゃうのってナイスアイデア〜

*記載の情報は2020年4月24日時点のものです。

*当記事は状況が刻一刻と変わっていく中でのティチーノ州の様子で、こちらの情報が最新のものとは限りませんのでご承知下さい。

最新情報をチェックしよう!
Sponsored Link