ローザンヌから1時間のところにある「樽」のような滝
ヴォー州(Vaud)の小さな村ラ・サラ(La Sarraz)とフェレル(Ferreyres)との境界に「ラ・ティン・ドゥ・コンフロン(La Tine de Conflens)」という名前の滝があります。ヴォー州の古い方言で「合流点の樽」といった意味があり、名前のとおりヴェロン川(Veyron)とヴノージュ川(Venoge)という2つの川の合流地点にあたります。
滝の周りには、石灰岩の地層が長年に渡って川の急流に削られてできた、非常に美しい風景が広がっています。生い茂った木々に遮られ、まるでスポットライトのように滝壺に当たる日光がとても幻想的な雰囲気を生んでいました。
滝の手前左側にある階段は人の手が加えられたものですが、以前はここを通ってさらに滝の近くまで行くことができたとのこと。2020年2月時点では、安全のため階段手前にロープが張られて登って行けないようになっていますが、ロープの手前からでも十分神秘的な景色を楽しむことができます。中には写真のようにロープを超えていってしまう人もいますが、危険なので決して真似をしないでくださいね。
川沿い&森の中を40分歩くとたどり着くインスタ映えスポット
一見秘境のようなラ・ティン・ドゥ・コンフロンですが、ラ・サラ駅からは徒歩でも片道40分ほどなので、健脚家の方ならハイキングにでかけるより気楽に行けるスポットと言えるかもしれません。
滝へはラ・サラ駅から1.2kmほど町の西側、ヴェロン川が合流した後のヴノージュ川沿いにあるコンデミーヌ通り(Chemin de la Condémine)を上流に向かって進みます。ちなみにヴノージュ川はこの後いくつもの町や村を通り、レマン湖(Lac Léman)まで続く川です。
このコンデミーヌ通りには工場跡地を再利用したエリアがあり、アーティストや職人のアトリエ、カフェなどが並んでいました。その先にラ・ティン・ドゥ・コンフロンのある森が広がっています。滝までは森を案内に沿って歩くこと2~30分ほど。
お子さんと一緒の時の注意点
森の中はさほど険しい道ではないので子ども連れでもそう苦労はしないのですが、写真のように階段や急斜面を登り降りするポイントがいくつかあるため、まだしっかりと歩けないお子さまをお連れの場合は抱っこ紐があるとよさそう。また、滝の近くでは川沿いに設けられた木製の狭い通路を通っていくことになります。非常に滑りやすくなっているのでお気をつけください。
観光客であふれかえっていないので、ゆっくりしたい人におすすめ
スイスの滝といえば「ラインの滝(Rheinfall)」やラウターブルンネン(Lauterbrunnen)の「トリュンメルバッハの滝(Trümmelbachfälle)」「シュタウプバッハの滝(Staubbachfall)」などが有名で、これらの滝に比べるとラ・ティン・ドゥ・コンフロンは規模が小さく迫力には欠けるものの、観光地化されていないのですれ違う人も少なく、知る人ぞ知る絶景スポットです。
街中の観光に飽きて自然の中でゆっくりしたい時や、忙しない日常を離れて心を休めたい時など、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
<現地の観光案内所>
Morges Région Tourisme
Rue du Château 2 CP 55, 1110 Morges
+41 (0)21 801 32 33
info@morges-tourisme.ch
https://www.morges-tourisme.ch (仏・独・英)
<お問い合わせ>
Commune de La Sarraz
Grand-Rue 1, Case Postale 64, 1315 La Sarraz
+41 (0)21 866 02 20
https://www.lasarraz.ch/ (仏)
Commune de Ferreyres
Route des Bois 3, 1313 Ferreyres
+41 (0)21 866 12 02
https://www.ferreyres.ch/ (仏)
<アクセス>
所要時間:ローザンヌ(Lausanne)から約1時間10分
ローザンヌ駅(Lausanne)からヴァロルブ駅(Vallorbe)行きの電車に乗り、ラ・サラ駅(La Sarraz)で下車。
ラ・サラ駅から徒歩にて3~40分ほど