スイスでは電子レンジよりスチーマーがトレンド?
キッチン家電業界においても高い評価を得ている、スイス製家電メーカーのツーク(V-Zug)社。先日、キッチン工事の際にツーク製のスチーマー機能がついたオーブン「コンビ・スチーマー/オーブン(Combi-Steam XSL Fixed water and drain connection)」を導入し、その便利さに驚きました。
スイスでは電子レンジよりもスチーマーで食品の「あたためなおし」をする家庭が多いと耳にしたことがあります。スチーマーはパスタや白飯のあたためなおしも水分を与えながらなので、水分を蒸発せずにふっくら、しっとり仕上がるのが嬉しいポイント。蒸し機能を使うと油を使わないヘルシーな料理が調理できるうえ、利用するのが手軽で簡単ならば、電子レンジを使わなくなるのも納得です。
スチーマーを導入するなら、ビルトインがおすすめ!
スチーマーは、家を建てる時やキッチンのリノベーションと同時に購入する場合は、上下水道管と繋げることができ、給排水が自動で行われる仕様にできます。(その場合、購入するスチーマーのタイプがビルトインとそうでない場合とで異なるので注意が必要。)
日本で多くみられるスチーマー料理機は給水タンクと排水タンクがあり、利用するたびに給水タンクに水を入れ、使用後は排水タンクにたまった水を捨てる必要があるなど、手間がかかります。ツーク社のビルトインスチーマーはその手間がなく、まさに電子レンジを使うような感覚でスチーマーを使うことができました。材料を庫内にセットし、ボタンを押したらタイマーが鳴るまでほっておけば、調理/あたためが完成します。
ビルトインタイプはスチーマー/オーブン庫内に給水の穴があり、ここからスチームが出てきて食品を蒸気であたためます。蒸し機能の温度調節では100度まで調整でき、タイマーをセットすれば自動で調理を終えてくれるので、その場につきっきりでいる必要もありません。
食材を蒸し終わったタイミングですぐドアをあけると蒸気でやけどする恐れがあるため、毎回自動で蒸気の排出が行われます。庫内にある給水穴から冷水が出て庫内の粗熱をとり、その水が自動で排水されたのち、アラームで調理完了を教えてくれる仕様です。
蒸し料理、あたためなおし、オーブン機能も
スチーマーはご飯のあたためなおしはもちろん、蒸し野菜や蒸しパン作りなど幅広く応用がきくのが便利。蒸し料理はガイド冊子が付属しており、野菜別に調理時間と温度設定の目安が一覧にしてありました。このスチーマーにはオーブン機能もあるので、もちろん通常通りオーブンとしての利用も可能。
温度計のアタッチメントを利用すれば、かたまり肉の内部温度を測りながら焼き上げるグリルモードなど、料理が楽しくなりそうなオプションもいっぱいです。
ホームパーティーの時などは、あたたかい料理をサーブするお皿をあらかじめ加熱・保温しておく「お皿あたため機能」を利用するのも素敵。あたたかい料理が冷めにくいため、レストランのように気が利いていて、特別感が演出できます。
一点だけ。スイスの水は硬水なので、定期的にカルキの掃除が必要になります。こちらのスチーマーは一定期間使用するとカルキ掃除のアラートが出てくるので、タイミングがわかり便利。アラートが出たらスーパーのコープ(Coop)などでスチーマー専用のカルキ除去クリーナー(Pezial-Entkalker für Steamer)を購入し、定期的にメンテナンスするとよいでしょう。
ちなみに近年、スイスのアパートや一般家庭では冷蔵庫やオーブンなどはキッチンに組み込まれたビルトインタイプになっていることがトレンド。たとえば、冷蔵庫のドアやオーブンのハンドル部分やドア部分にキッチンのキャビネット部分と同じ素材を使い、統一感のあるキッチンインテリアにすることが多いそう。我が家もキッチンキャビネットなどを作る工務店に「このオーブンと同じ取手をキッチンの他の部分にも使いたい」と相談したところ、同じ要望をするお客さんが多いとのことで対応に慣れていらっしゃって、家電と全く同じ取手を手配してくれました。キッチンのインテリアにこだわる方は、ぜひ工務店に聞いてみるとよいと思います。
一度使うと、その便利さと応用の広さに手放せなくなるスチーマーオーブン。もしオーブン購入やキッチンのリノベーションを考えているという方は、ぜひスチーマー機能つきのビルトインタイプを検討してみてはいかがでしょうか?
<参考サイト>
V-ZUG
https://home.vzug.com/en/ (英・独・仏・伊)