スイスの鉄道割引券で行ける!ドイツのヴァルズフート・ティンゲン観光 ( Waldshut-Tiengen, Deutschland )

スイスからちょっとドイツへ足を伸ばすなら

 陸続きのヨーロッパはふらっと気軽に隣国に遊びに行けるのがいいところ。たとえば、特にスイスとドイツの国境にあるコンスタンツ(Konstanz)はスイス最大の都市チューリッヒ(Zürich)からのアクセスも良く、観光スポットだけではなくショッピングエリアも充実しているので、スイス人にも大変人気があります。

 今回はスイス・アールガウ州(Aargau)とドイツ南部の国境付近にあるドイツの街、ヴァルズフート(Waldshut)をご紹介します。

 ヴァルズフートはドイツ南西部バーデン・ヴュルテンベルク州(Baden-Württemberg)の南西にある都市で、南ドイツの山岳地帯シュヴァルツヴァルト(Schwarzwald)の南端に位置し、ライン川(Rhein)のほとりにあるのが特徴。川を挟んで反対側はスイスの街コブレンツ(Koblenz)です。1975年に近隣のティンゲンと統合されました。

 街はコンスタンツより小規模ですが、中世の雰囲気が残るこじんまりとした旧市街が魅力的で、スイスからも多くの人が訪れます。スイス国鉄(SBB)やゲマインデが発行する一日券「ターゲスカルテ(Tages karte)」や総合定期券(General Abonnement)、アールガウ州とゾロトゥルン州(Solothurn)の一部で使える一日券「アー・ヴェレ ターゲスカルテ(A-Welle Tageskarte)」で行けるドイツの街でもあります。

1. ヴァルズフート駅(Bahnhof Waldshut)

 スイスを代表する温泉地アールガウ州バーデン(Baden)からヴァルズフートまでは、各駅停車のSバーンで約30分。チューリッヒからも乗り換え1回、所要時間も約50分、座席で車窓からの景色を楽しみながら行けます。ヴァルズフート駅前にはディスカウントストア「Lidl (リドル)」やドイツの大衆スーパー「REWE(レーヴェ)」があり、食料品や日用品の買い出しに便利。

2.オーベレス・トーアまたはシャフハウザー・トーア(Oberes Tor/Schaffhauser Tor)

 鉄道駅から徒歩5分ほどで旧市街に到着。13世紀に建設されたオーベレス・トーアは旧市街の東側にある門で、シャフハウザー・トーアとも呼ばれます。1864年までは市の刑務所として使用されていたそう。門内部はガイド付きで見学が可能。ガイド付き見学については観光インフォメーションセンターにお問い合わせ下さい。

3.カイザー通り(Kaiserstraße)

 ルドルフ1世(Rudolf von Habsburg)が13世紀初頭にこの地に要塞を建設したのが街の始まりで、要塞の中にあった旧市街の街並みは中世からほとんど変わっていません。オーベレス・トーアをくぐるとカイザー通りがあり、通りの両サイドにレストランやカフェ、洋服店、靴屋など店が軒を連ねています。

4.ライン川

 アムトハウス通り(Amthausstrasse)をライン川の方へ向かって歩いてみましょう。美しい景色が目の前に広がっています。さて、アムトハウス通りのヨハニス広場(Johannisplatz)は16世紀まで街で最も古い墓地で、1804年まで広場の中心に市教会「ヨハネス教会(Johanniskirche)」がありました。現在は市民の憩いの場である公園として利用されています。

5.市庁舎(Rathaus)

 カイザー通りの中央に建つ市庁舎は1726年の大火事で一度崩壊していますが、その後1766年に美しいバロック様式の建物に再建されました。現在も街の市庁舎として使われています。

6.おしゃれなカフェ

 16〜18世紀の美しい建物が残るカイザー通りにはカフェやレストランが多く、夏場やお天気のいい日にはテラス席で多くの人が食事やコーヒー休憩を楽しんでいます。ちょっと休憩したい時におすすめなのは、1882年創業のカフェ・コンディトライ「アルブレヒト(Cafe-Konditorei Albrecht)」と1847年創業のカフェ・コンディトライ「ラッツステュブレ(Ratsstüble)」。どちらも美味しいコーヒーやケーキが楽しめますし、お土産にぴったりなプラリネなどのスイーツも販売しています。通りにはカフェの他にもドイツ料理やイタリア料理などのレストランもあるので、ランチをゆっくり楽しむのもいいでしょう。

 旧市街にはほかにも見どころがいっぱい。1411〜1857年にかけて病院として使用されていた「旧病院(Ehemaliges Spitalareal)」、都市要塞の一部で一時的に背教者の刑務所として使用された丸い塔「ヘキセン塔(Hexenturm)」 、1588年に建設され1877年まで街の食肉処理場として使われ現在は郷土博物館となっている「アルテ・メッツィグ(Alte Metzig)」、旧市街の西端に建つロマネスク様式の門「ウンテレス・トーア(Unteres Tor)」、1765年に建設され1773〜1872年まで郵便局として使用され現在はレストラン・バーの「アルテ・ポスト(Alte Post)」などなど、どこも歴史を感じられる名所ばかりです。

 スイスから気軽に行けるヴァルズフート、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

チックタック氏
スイスの電車の旅はいいですよね。時刻表通りにくることが多いですし、安心安全です。
とろりん
とろりんは、クマちゃんマークの、すべり台がある車両が好きだじょ。

<お問い合わせ>
Tarifverbund A-Welle
Bahnhofstrasse 61, 5001 Aarau
+41 (0)58 667 13 70
info@a-welle.ch
https://www.a-welle.ch/ (独)

<現地の観光案内所>
Tourist-Information Waldshut-Tiengen
Wallstraße 26, 79761 Waldshut-Tiengen
+49 (0)7751 833-200
tourist-info@waldshut-tiengen.de
https://www.waldshut.de/ (独)

<アクセス>
所要時間:チューリッヒ中央駅(Zürich HB)から電車で約50分
チューリッヒ中央駅より、バーゼル(Basel)行き中距離急行列車インターレギオ(IR)に乗車、バーデン駅下車。ヴァルズフート(Waldshut)方面行きのSバーンに乗り換え、ヴァルズフート駅で下車。駅から旧市街まで徒歩にて5分ほど

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