- 1 日本とは異なる、スイスのコーヒー事情
- 2 スイスのコーヒー好きは世界でもトップクラス!
- 3 専門店に行かなくても、スーパーにはたくさんのコーヒー豆が
- 4 経済的でオススメ!個人的においしかったコーヒー豆
- 5 「カフェロイヤル(Café Royal)」のクレマ・ホンジュラス(Crema Honduras, 9,95フラン/500g)
- 6 「キッコドーロ(Chicco d’Oro)」のトラディション(Tradition, 14.95フラン/1000g)
- 7 「モーベンピック(Mövenpick)」のカフェ・クレマ(Caffè Crema, 8.90フラン/500g)
- 8 「ラ・スムーズ(La Semeuse)」のモカ(Mocca, 21.90フラン/1000g)
- 9 コーヒーにはぜひ、スイスチョコレートを添えて
日本とは異なる、スイスのコーヒー事情
ヨーロッパのレストランなどでは、食事がすむと「デザートと飲み物はいかがですか?」と聞かれます。みなさんはコーヒー派ですか、それともお茶派ですか?
わたしはもっぱらコーヒー派なのですが、初めてスイスのレストランでコーヒーを注文した時には、そのサイズの小ささに驚かされました。
わたしエスプレッソ頼んでないんですけど…と思わず言ってしまいそうになりましたが、それもそのはず、スイスフランス語圏では「コーヒー=カフェ(café)」といえば小振りなデミタスカップに入った濃厚なエスプレッソのことなんです。日本で使っていたごく普通のコーヒーカップに比べると半分ほどの量。
通常の倍の量の水で抽出する「カフェ・アロンジェ(Café allongé)」というメニューもありますが、それでもかなり濃いです。日本で一般的に飲まれているようなドリップコーヒーを「カフェ・アメリカン(Café américain)」という名前で扱っているお店もありますが、こちらではあまり一般的ではありません。
コーヒーは飲みたいけれどエスプレッソは苦手…という方は、カフェラテやカプチーノを注文した方が失敗は少ないかもしれません。
スイスのコーヒー好きは世界でもトップクラス!
スイスの人たちは本当にコーヒーが大好きで、一人当たりの年間消費量は、コーヒーのイメージが強いお隣のフランスやイタリアよりも実はずっと多いんです。2017年には1年間に国民一人当たり1,110杯ものコーヒーを飲んでいるという調査結果が出ています。もちろん全く飲まない人もいるわけですが、単純に計算すれば国民全員が毎日だいたい2~3杯は飲んでいるということですね。
家や職場にはほぼ必ずと言っていいほどエスプレッソマシンが置いてあり、年季の入った直火式のエスプレッソメーカーを愛用しているという人も少なくないです。
我が家ではカプセル式のエスプレッソマシンを長年使っていたのですが、夫婦そろって毎食後プラスαでコーヒーを飲むので、カプセル代がかなりかかっていました。子どもが生まれて家で過ごす時間が増えたのを機に、思い切って豆から挽くタイプの全自動エスプレッソマシンを購入することに。コーヒーを入れるたびに豆を挽く音と香りが部屋中に広がって、家にいながらカフェで過ごしているような気分になれてとても満足しています。
専門店に行かなくても、スーパーにはたくさんのコーヒー豆が
豆選びはコーヒーの楽しみの一つ。スイス各地にあるコーヒー専門店やBIOショップでは、店員さんに相談すれば好みに近いものをおすすめしてもらえるので、そういったサービスを利用するのもいいでしょう。
ですが、我が家ではそもそもエスプレッソマシンを買った理由が「経済的においしいコーヒーが飲みたい」というものだったので、日常的には、わざわざ専門店に足を運んだりまではしていません。
嬉しいことに、スイスでは大手スーパーのミグロ(Migros)やコープ(Coop)といった一般的なスーパーでも、たくさんのブランドのコーヒー豆が手に入ります。世界でもトップクラスのコーヒー消費国であるスイスは、コーヒー豆の生産地ではありませんが、実はスイス生まれの焙煎メーカーはとても多いんだそうです。美味しいコーヒーが安く手に入るのもなるほどという感じがしますね。
ただ、スーパーの品揃えが豊富とはいえ、夫もわたしも特にコーヒーに詳しいわけではありません。パッケージに記載されている苦みや酸味の度合い表示、豆の産地を見つつ、はじめは手あたり次第いろいろな銘柄を試してみました。まさにコーヒー豆ガチャといった感じで、パッケージを頼りに買ってみても自宅で実際に飲むまでは味がわからないのが難点。
おそらくみなさんも同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。
経済的でオススメ!個人的においしかったコーヒー豆
というわけで、かなり個人的な感想にはなりますが、スイスメーカーのコーヒー豆の中から特に飲みやすい味だなと感じたおすすめのものがこちらです。
「カフェロイヤル(Café Royal)」のクレマ・ホンジュラス(Crema Honduras, 9,95フラン/500g)
スイスの老舗焙煎メーカー「デリカ社(Delica AG)」のブランドです。カプセル式のマシンを使っていた時にもよく飲んでいたのでとりあえず間違いはないだろうと思って購入しました。
ミルクチョコレートのような甘い後味とフルーティーな香りが爽やかで、とても飲みやすいです。
「キッコドーロ(Chicco d’Oro)」のトラディション(Tradition, 14.95フラン/1000g)
スーパーの売り場でもひときわ目立つゴールドのパッケージがまぶしい、スイスでは知らない人はいないだろうイタリア語圏ティチーノ州(伊:Ticino/仏:Tessin)生まれのブランドです。
チョコレートのような香りがし、苦みが少なくそのままでもまろやかな甘みがあるのですが、エスプレッソの本場イタリア風に砂糖をたっぷり入れて飲むのにもおすすめです。
「モーベンピック(Mövenpick)」のカフェ・クレマ(Caffè Crema, 8.90フラン/500g)
アイスクリームでもお馴染み、世界中で愛される食品メーカーのブランドです。このカフェ・クレマはクリーミーでクセがなく、酸味も控えめです。ガツンと目を覚ましたい時などには、同じモーベンピックの「エスプレッソ(Espresso, 8.90フラン/500g)」をどうぞ!
「ラ・スムーズ(La Semeuse)」のモカ(Mocca, 21.90フラン/1000g)
ヌーシャテル(Neuchâtel)のカフェで偶然飲んだコーヒーがとてもおいしかったのでお店の人に教えてもらった銘柄。ヌーシャテル州のラ・ショー・ド・フォン(La Chaux-de-Fonds)で生まれたメーカーです。
もともとモカには酸味が強くて苦手なイメージがあったのですが、この豆でいれたコーヒーは強すぎない爽やかな酸味で苦味とのバランスがばっちり。今では一番のお気に入りになっています。
エチオピア(Ethiopie, 11,90フラン/250g)」や「コロンビア(Colombie, 9,80フラン/250g)」など、生産地ごとの豆も扱っています。
コーヒーにはぜひ、スイスチョコレートを添えて
カフェやレストランでもコーヒーを頼むとミルクチョコレートが一緒に出されることが多いだけあり、スイスメーカーのコーヒーは総じてチョコレートとの相性が良い味になっているような気がします。
酸味はそれほど強くなくコクと苦みはしっかりあるので、牛乳と混ぜても味が負けないため、カフェラテなどにも向いていると思います。
コロナウィルスの影響でなかなか外出できない中、せめて仕事や家事の合間においしいコーヒーを入れて、家でカフェタイムを楽しめると良い気分転換になりますよね。
もしスイスメーカーのコーヒー豆を手にする機会があれば、ぜひスイスチョコレートと一緒に味わってみてください。
<参考サイト>
カフェロイヤル公式サイト(Café Royal)
https://www.cafe-royal.com/ (多言語対応)
デリカ社公式サイト(Delica AG)
https://www.delica.ch/ (仏・独・英)
キッコドーロ公式サイト(Caffè Chicco d’Oro)
https://chiccodoro.com/ (仏・独・伊・英)
モーベンピック公式サイト(Mövenpick)
https://www.moevenpick-finefoods.com/ (仏・独・英)
ラ・スムーズ公式サイト(La Semeuse)
https://www.lasemeuse.ch/ (仏・独・英)
** ご紹介した商品の価格は2020年5月時点のものです。販売時期や販売店舗によって異なる価格・内容・パッケージになる場合や取扱い終了となる場合もあります。