これなら罪悪感なく飲める!?スイスではジンジャー・ビアが人気
スイスの人たちはびっくりするほどお酒に強く、ホームパーティなどで人が集まるとワインやビールなどを本当にたくさん飲みます。ですが、もちろん中にはお酒が飲めない人や、健康上や宗教的な理由からソフトドリンクしか飲まないという人も大勢います。
近頃、特に健康志向の強い人たちの間で人気になっているのが「ジンジャー・ビア(Ginger beer)」という飲み物。ジャマイカ生まれと言われていて、みじん切りやすりおろした生姜に水・砂糖・レモン汁などを加え、さらにイースト菌で発酵させた炭酸飲料です。
ジンジャー・ビアは1700年代にイギリスのヨークシャー地方(Yorkshire)で大々的な醸造が始まり、その後アメリカやカナダにも広まりました。日本でも人気のソフトドリンク「ジンジャー・エール」の原型と言われる飲み物です。
「ビア」だけどノンアルコールのものがほとんど
ビアという名前からも想像できるように、イギリスで醸造が始まった当時はアルコール入りの飲み物として販売されていました。現在市販されているものは、アルコール分を取り除かれたもの、またはアルコール分が非常に少ないためノンアルコール飲料にカテゴライズされているものが一般的です。甘い生姜シロップを炭酸水で割るジンジャー・エールに比べると、炭酸はやや弱めで、生姜の味がより強いのが特徴です。
スイスではジンジャー・エールはあまりメジャーな飲み物ではなく、レストランやカフェでは扱われていないことが多いのですが、最近は「ジンジャー・ビアならありますよ。」と言われることが増えました。わたしはあまりお酒に強くないので、日本にいる間は居酒屋などでジンジャー・エールを注文することが多かったのですが、スイスに来てからは外食の時にはもっぱらこのジンジャー・ビアを頼むように。スッキリした飲み口なので、食事中のドリンクにぴったり。油っぽいものを食べるときなどは特におすすめです。
生姜は日本でも昔から食用、漢方薬などに使われてきたように、健康に良い成分がたくさん含まれていて「体を温めてくれる」「胃の炎症や吐き気を緩和してくれる」などの効果が期待できます。夏場、暑いからとキンキンに冷えた飲み物ばかり飲んでいると、お腹を壊してしまったりしますよね。時には、それこそビールをジンジャー・ビアに代えてみるのも良いかもしれません。甘さ控えめで口の中をさっぱりさせてくれるので、つわりのある妊婦さんにも好んで飲まれています。
ただし、中にはアルコール入りのジンジャー・ビアもあるのでご注意ください。注文するときはアルコールある/なしを確認すると安心です。
おすすめのジンジャー・ビアはこちら!
スイスで見かける市販のジンジャー・ビアはイギリスメーカーのものが多く、特に観光地や湖畔のスタンド、カジュアルなカフェなどでよく出されるのは、トニックウォーターでおなじみのイギリスメーカー「フィーバー・ツリー(Fever Tree Ginger beer, 1.90フラン/200ml)」のジンジャー・ビアです。
ジンジャー・ビアにしてはかなり強めの炭酸で、写真のように、瓶の底には細かい生姜の粒がたっぷり。我が家でもリピート買いしていて、普段は4本セット(7.50フラン)になったものを購入しています。ちなみにフィーバー・ツリーにはジンジャー・エールもあるので、飲み比べてみるのもおもしろいですよ。ジンジャー・ビアの方が生姜の味が全面に出ていて、かなり辛口になっているのがわかります。
他にもスーパーなどで購入できるジンジャー・ビアを2点ご紹介します。
フェンティマンス(Fentimans Ginger beer, 2.90フラン/275ml)
こちらもイギリスのメーカーで、1905年の創立当時と変わらないレシピで現在も製造されているジンジャー・ビアです。生姜の味を凝縮させたエキスに洋梨果汁などがミックスされていて、香りはフルーティですが後味はかなりスパイシーです。
バンダバーグ(Bundaberg Ginger beer, 3.90フラン/375ml)
薬瓶のようなレトロな雰囲気のボトルとカンガルーのラベルが可愛らしい、オーストラリアのブランドです。ピリッとした辛味は感じるものの、マイルドな甘さで飲みやすくなっています。紹介している3つの商品の中では最もジンジャー・エールに近い味をしています。
旅行の楽しみの一つといえば食事。旅行中はついつい食べ過ぎが続いて胃が疲れてしまうことも多いですよね。特にスイスはチーズやクリームをたっぷり使ったメニューや食べ応え抜群の肉料理がいっぱいです。地元産のワインやビールももちろんおいしいですが、ボリューム満点の料理のおともに、ぜひジンジャー・ビアはいかがでしょうか。
体に優しいヘルシーなメニューを売りにしているカフェなどに行くと、自家製のジンジャー・ビアを提供しているところも多いです。お店によっては「ザ・生姜!」という感じで半端なく辛かったりもするので、注文する時にはアルコールの有無に加えて、甘さの度合いも聞いておくと良いかもしれません。
<購入先>
Migros Préverenges
Chemin du Vuasset 2, 1028 Préverenges
+41 (0)58 573 56 50
www.migros.ch (仏・独・伊)
<参考サイト>
Fever Tree
https://fever-tree.com/ (多言語対応)
Fentimans
https://www.fentimans.com/ (英)
Bundaberg
https://www.bundaberg.com/ (英・独・仏)
** ご紹介した商品の価格は2020年1月時点のものです。販売時期や販売店舗によって異なる価格・内容・パッケージになる場合や取扱い終了となる場合もあります。
** 効能や効果については個人差があります。