「鍛えた翼は強い」ANAジュネーブ支店が歩んだ20年と未来

 飛行機は、場所と場所をつなぐ交通機関であると同時に、文化と文化、人と人、心と心をつなぐ架け橋ともいえます。

 今回は、日本を代表する航空会社ANAのジュネーブ支店の立ち上げから20年、ANAを支え続けているアベル美穂さんと同支店の歩み、そしてこれからについてご紹介します。

アベルさんについてお聞きします。

Q :簡単な自己紹介をお願いします

 1985年ANAに入社し客室部に配属され、東京空港支店と成田空港支店にて勤務しました。1989年結婚のため退社しスイスへ移住、1997年からジュネーブのANAに勤務しています。ジュネーブ営業支店には開設から携わり、現在はカントリーマネージャーを務めています。

Q : 性格について教えてください

 子どもの時はおてんばで、何でもやってみたい子でした。自分のやりたいことがあれば仕事でもプライベートでも実現するまで諦めない性格で、責任感が強いタイプです。完璧主義?でも、自分でハードルを上げ過ぎて疲れちゃうときも・・・。

Q :リーダーシップの芽生えのようなものはいつからありましたか?

 小学校の時から気が付くと学級委員やクラブでも纏め役でした。断るのが下手な為、気が付くと引き受けていると思います。

ANAでの試練や転機についてお聞きします。

Q : 最大の試練とは?

 35歳の時、当時の上司から全てを任され、試行錯誤を重ね、自力でオフィスの立ち上げをしたことです。

  ANAの転機は1999年のスターアライアンス加盟です。これを機に企業戦略も各人の仕事への取り組み方も大きく変化しました。それまでは日本企業、組織中心の営業活動だったのが、現地の企業や旅行代理店へのアプローチを強化する営業施策となりました。

 そんな中、スイスの代表としてスターアライアンスの会議に参加することになりました。欧州統括からの応援を頼みましたが、上司から「みんなにとって初めてのこと。誰も答えを持っていないから自分で考えてやってみなさい。」と言われ、目の前が真っ暗に。今までのANAのアプローチとは違う営業のやり方をスターアライアンスのキャリアは取り組んでいて、会議に出ても、何を議論しているのかも分からず心砕かれる思いで、帰りの飛行機の中では情けなくて涙を流すこともありました。

 Q :アベルさんに訪れた転機とは?

 エアカナダの欧州統括女性ディレクターが、声をかけて下さったことです。「質問があれば会議を止めなさい」と、目の前で実践して下さったのです。「問題」は、「会議の内容が分からない」のではなく、「会議の内容が分からないから教えてください、と言えない自分自身」にあると気付かされました。それからは会議への取り組み方も変わったと思います。

試練や転機を乗り越えたアベルさんとANAの現在

Q : ANAのスローガン「鍛えた翼は強い」

 後発で国際線事業に参入したANAでは、国際に関わった全てのスタッフが形こそ異なりますが悔しい思い、苦い経験をして次のステップに進んでいます。

 このスローガンの通り、多くの社員の打ち砕かれた思いがあってこそ、今のANAがあると思います。

Q : ANAの担当者として、いつも大事にしていることは?

 スイスにはANAの飛行機が飛んで来ていないので、スイス在住のお客様にいかに青い翼を感じて頂けるかを考えています。「あんしん、あったか、あかるく元気!」がANAのモットーですので、数ある航空会社の中から、「ANAにして良かった」と安心してご利用頂けるように、日本の航空会社らしいきめ細やかなサービスを提供できるよう心がけています。

Q : そのために必要なメンタリティ、スキル、経験は何ですか?

 「お客様から言われる前にニーズを察する」ことは、弊社のCAをはじめ社員が大切にしていることです。もう一つは「報告」です。私たちの仕事は1人で完結することはありません。

 「お客様から言われる前にニーズを察する」ことは、弊社のCAをはじめ社員が大切にしていることです。もう一つは「報告」です。私たちの仕事は1人で完結することはありません。

 予約、空港でのチェックイン、機内でのサービス、その周りに整備や地上サービスなど多くのスタッフが1便を飛ばすために働いているので、報告しあい、確認することを大切にしています。

ANAだからこそ実現するサービス

ANAの7便に加え、合計12便から選択可

 スイス航空をはじめとするルフトハンザグループとの協力体制に力を入れています。スイスからではANAと当グループとのコンビネーションが可能ですので、1日12便あるフライトからお好きな時間帯で組み合わせができます。

 ANA運航の7便のほかに提携しているルフトハンザグループの5便が加わり、合計1日12便から選んでいただけるのはANAだからこそのサービスです。

ANAジュネーブ支店の強み

 予約発券機能を持っていることです。WEBサイトでのご利用も増えていますが、ご不明なことやご希望の座席がサイトでは見つけられないなど、ご質問があればスタッフが対応いたしております。

 航空券に関するトラブルなどにも丁寧に対応できるのは航空会社の公式サイトや窓口ならでは。ご質問があればいつでもご連絡ください。

ジュネーブ支店設立20周年を記念して

 全国同一料金、ストップオーバーは2回まで無料(通常1回75フラン)で679フランという大変にお得なプランをご提案しております。日本国内では、ANAの国内線42都市のネットワークで、帰省の際に国内旅行も合わせてお楽しみいただけます。

 羽田からフランクフルト経由ですと、乗り継ぎを含め合計16時間でスイスに来ていただけるなど、いろいろなルートのご案内も可能ですので、ぜひこの機会をご利用ください。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

 ANAは英国スカイトラックス社が運営するエアライン・スター・ランキングで5年連続、最高評価の「5スター」を頂きました。この認定を受けているのは日本ではANAだけ、世界でもANAを含む7社という名誉なことです。

 20年間、親しみやすくきめ細かいANAのサービスを提供してきました。これからも、ご連絡して頂いた時から「日本」を感じて頂ければ嬉しく思います。

 ANAの「おもてなし」サービスを知って頂くと、「もう一度ANAで」と仰って下さるのは幸せなことです。

 今後も、ジュネーブ支店に勤務する日本人女性3人とチューリッヒ勤務のスイス人の計4人で「あんしん、あったか、あかるく元気!」をお届けしていきます。

ANA – All Nippon Airways Geneva Office
29-31, route de l’Aéroport, CP46 1215 Geneva 15
+41 (0)22-909-1050
gva@ana.co.jp
https://www.ana.co.jp/ja/ch/

撮影・取材: Yoriko Hess, Yuko Kamata
編集:Yoriko Hess, Yuko Kamata

この度は色々ありがとうございました。スイス情報.comスタッフ一同、ANAさんの益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

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