- 1 レマン湖畔にある、小さく美しい街
- 2 1. モルジュ城(Château de Morges)
- 3 2. アンデポンダンス公園(Parc de l’Indépendance)
- 4 3. グラン・リュ(Grand-Rue)
- 5 4. グラン・リュ(Grand-Rue)のマルシェ
- 6 5. 旧市街の路地裏
- 7 6. プロテスタント寺院(Temple de Morges)
- 8 7. サン・フランソワ教会(Église St-François-de-Sales)
- 9 8. カジノ広場(Place du Casino)のトリックアート
- 10 9. 港、湖畔の遊歩道(Quai Igor Strawinsky)
- 11 10. シネマ・オデオン(Cinéma Odéon)
レマン湖畔にある、小さく美しい街
レマン湖畔(Lac Léman)に建つ砦のような城がシンボルの町モルジュ(Morges)は、「レマン湖の花」「花の街」という別名があるくらい、一年を通して花に囲まれた可愛らしい町です。
レマン湖畔の町といえばジュネーブ(Genève)、ローザンヌ(Lausanne)、モントルー(Montreux)などが有名で、これらに比べるとモルジュは規模が小さく、観光客向けの施設などもそれほど多くはありません。ツアー旅行などではローザンヌ観光のついでに数時間立ち寄って終わり、ということが多いようなので、短い滞在でもモルジュの魅力を堪能できるよう、観光ポイントをかいつまんでご紹介したいと思います。
町の見どころはモルジュ駅の南側(湖側)に集中していて、中世の雰囲気を残す石畳の旧市街、町のシンボルであるモルジュ城(Château de Morges)、17世紀から通商の拠点として活躍してきた港など、全て徒歩で回ることができます。
1. モルジュ城(Château de Morges)
モルジュ駅で電車を降り、駅前通り(Rue de la gare)をレマン湖へ向かって歩いていくと、すぐにモルジュ城(Château de Morges)が見えてきます。ヨーロッパ屈指の名家であるサヴォワ(Savoie)家のルイ・ド・サヴォワ(Louis de Savoie)によって13世紀末に建設されたこの城は、現在はミリタリー関係の博物館になっていて、スイス軍の武器・装備品の変遷やスイス人傭兵の歴史などが展示されています。しっかり見て回ると1~2時間はかかってしまうのですが、お城の造りを利用しての展示は雰囲気抜群です。お時間に余裕のある方はぜひ訪れてみてください。
2. アンデポンダンス公園(Parc de l’Indépendance)
モルジュでは毎年3月末から5月半ば頃まで「チューリップ祭り(Fête de la tulipe)」というイベントが開催され、世界中から集められた何百種類というチューリップの花が、町中をカラフルに彩ります。そのメイン会場となるのが、モルジュ城の裏手にあるアンデポンダンス公園(Parc de l’Indépendance)です。チューリップ祭りの時期はもちろん、いつ訪れても緑があふれる素敵な場所です。
*写真は2019年5月に撮影したものです。
3. グラン・リュ(Grand-Rue)
旧市街を横切る歩行者専用の大通りグラン・リュ(Grand-Rue)には、ファッションや雑貨のお店はもちろん、カフェやレストランなどが数多く並んでいます。両脇に並ぶ建物は内装はモダンに改装されているところが多いですが、外見は昔のままの姿を保っています。石畳と合わさって美しくどこかなつかしい雰囲気のある、モルジュのメインストリートです。
4. グラン・リュ(Grand-Rue)のマルシェ
旧市街のグラン・リュでは毎週水曜日と土曜日の午前中に市場が開かれています。生産者直売の新鮮な果物や野菜、肉製品にチーズといった食料品に加え、地元の職人たちが作った工芸品や日用品など、様々な商品が通りいっぱいに並びます。
5. 旧市街の路地裏
旧市街のグラン・リュでは毎週水曜日と土曜日の午前中に市場が開かれています。生産者直売の新鮮な果物や野菜、肉製品にチーズといった食料品に加え、地元の職人たちが作った工芸品や日用品など、様々な商品が通りいっぱいに並びます。
旧市街周辺には車が入れない小さな道がいくつもあり、迷うほどではありませんがちょっとした迷路のようになっています。一見アパートしかないような路地裏にも、変わったテイストの雑貨店やブティック、隠れ家のようなカフェがあったりします。グラン・リュから少し横道に入って、静かに散策しながら自分だけのお気に入りのお店を見つけてみるのも楽しいですよ。
6. プロテスタント寺院(Temple de Morges)
モルジュ城からグラン・リュをまっすぐに進むと行きつくのが、モルジュのプロテスタント寺院です。14世紀に元々はカトリック教会として建設され、何度も改築が重ねられました。宗教改革の時代にプロテスタントに転向、そして1776年に現在の寺院が完成しました。スイスフランス語圏では最も重要な後期バロック様式の宗教的建造物の一つとされています。
7. サン・フランソワ教会(Église St-François-de-Sales)
グラン・リュと並行して旧市街を横切るルイ・ド・サヴォワ通り(Rue Louis de Savoie)は、静かなグラン・リュとはうってかわって交通量の多い、モルジュのもう一つのメインストリートです。そんな騒がしい通りで凛とした存在感を放つのが、1842年に建設されたサン・フランソワ教会(Église St-François-de-Sales)です。切妻造りの屋根や装飾が美しい、ネオ・ゴシック様式の建物です。
8. カジノ広場(Place du Casino)のトリックアート
ルイ・ド・サヴォワ通りから湖方向には、いくつも小さな通りが通っていて、どこを通っても湖畔の遊歩道へ出ることができます。カジノ広場(Place du Casino)という名前の通りを行くと、湖畔の手前にあるだまし絵になった壁画を見ることができます。
9. 港、湖畔の遊歩道(Quai Igor Strawinsky)
モルジュの町は何日も滞在して観光やショッピングを楽しむのには少し物足りないかもしれませんが、スケジュールの詰まった旅行中に、アルプスの絶景とレマン湖を眺めながらの湖畔の散歩で、少し一息入れるのも良いのではないでしょうか。ロシア人作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキー(Igor Strawinsky)の名前がついたこの遊歩道は、モルジュからローザンヌ方向に1km以上にわたって続いています。チューリップ祭りの時期に加えて、色とりどりのダリアが咲き乱れる7月から10月にかけてが特におすすめです。
10. シネマ・オデオン(Cinéma Odéon)
モルジュ城のすぐそばにある住居ビルの下に入ったシネマ・オデオンは、スクリーン数がたったふたつという小規模な映画館です。リノベーションされて2010年に再オープンしたのですが、女優オードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)がよく足を運んでいたことで知られています。1993年に亡くなられた後もなお世界中で愛されている彼女は、モルジュ郊外のトロシュナ村(Tolochenaz)で晩年を過ごしました。トロシュナ村まではモルジュからバスで10分ほどで行くことができます。
*オードリー・へップバーンが眠るお墓(Vaud)の記事もぜひご覧ください
<お問い合わせ>
Ville de Morges
Pl. de l’Hôtel-de-Ville 1, Case postale 272, 1110 Morges 1
+41 (0)21 804 96 40
greffe@morges.ch
https://www.morges.ch (仏)
<現地の観光案内所>
Morges Région Tourisme
Rue du Château 2 CP 55, 1110 Morges
+41 (0)21 801 32 33
info@morges-tourisme.ch
https://www.morges-tourisme.ch (仏・独・英)
<アクセス>
所要時間:ジュネーブ(Genève)から約30~40分
ヴヴェイ駅(Vevey)、ルツェルン駅(仏:Lucerne/独:Luzern)行きなどの電車に乗り、モルジュ駅(Morges)で下車。
モルジュ駅からレマン湖畔までは徒歩にて10分ほど