練乳みたい!ミルクから作るジャム
ジャムといえばイチゴやアプリコットといった果物が思い浮かびますが、牛乳から作られる栄養たっぷりのミルクジャム、みなさんはお試しになったことがありますか。練乳をよりまろやかにしたような素朴な味で、パンやクレープに塗るのはもちろん、紅茶やコーヒーに入れてもコクのある甘みが楽しめます。フランス語ではミルクジャムという意味そのままに「コンフィチュール・ドゥ・レ(Confiture de lait)」と呼ばれていますね。
ミルクジャムは西欧・南米で似たレシピがいくつも存在していて起源を探すのは難しいのですが、一説にはフランス北西部のノルマンディー(Normandie)地方発祥だそう。酪農地帯として有名なノルマンディー地方で、栄養価は高いけれど傷みやすい牛乳を長期間保存する方法として生まれたのだろうといわれています。
同じく酪農が盛んなスイスでも古くから親しまれてきたジャムです。砂糖入りの牛乳を温めていたのを忘れて放っておいたら偶然できた、なんて言われているくらいで、時間はかかりますが材料も少なくお家でも簡単に作ることができます。
材料
家族用 / ★(簡単・節約) 20フラン以下で作れる / 所要時間 1時間以上
★牛乳(成分無調整)……1リットル
★砂糖……300g
作り方手順
① 砂糖と牛乳を鍋に入れ、最初は強火で焦げ付かないようにかき混ぜながら沸騰させます。沸騰したら火を弱め、時々かき混ぜながらあとはことこと煮詰めていくだけです。
② 弱~中火で1時間ほど煮詰めると、色が薄いベージュに変わりはじめます。
③ 沸騰してからだいたい1時間半~2時間ほどで3分の1くらいまでかさが減り、もったりとしたクリーム状になってきます。
④ 本場ノルマンディーのミルクジャムは、ここからさらに長時間濃いキャラメル色になるまで煮詰めていくレシピが多いのですが、我が家ではちょっとゆるすぎるかなと思うくらいトロトロの状態で火を止め、すぐに殺菌した瓶に詰めています。
⑤ 冷えるとスプーンを傾けても垂れないくらい硬くなります。
<ポイント>
・少し塩気のあるパンやビスコットなどにもよく合います。
・白砂糖のかわりにきび砂糖や黒糖を使うと、また風味の違うミルクジャムになります。バニラエッセンスやシナモンを加えたり、紅茶のティーパックを一緒に煮込んでミルクティー風味にしたりと、いろいろなアレンジを楽しんでみてください。
・冷蔵庫に入れておけば2~3ヶ月は保ちますが、なるべく早めに食べてしまうことをおすすめします。