スイスでは「手抜き料理」の定番
夕飯を作らなければならいけないれど、忙しい時や少し楽をしたい時、みなさんは何を作りますか?イタリアにほど近いティチーノ州(Ticino)の家庭で、お手軽料理と言えばピザ(Pizza)がその一つ。
私にとって、スイスに住む前までピザはイタリアンレストランか宅配で食べるものであって、家でピザを焼くという発想はありませんでした。初めてティチーノの家庭で手作りのピザを出された時は「本場は家でもこんなに本格的で美味しいピザを食べるんだ!」と感動したのを覚えています。家庭ではオーブンを使って焼くのですが、カリッと香ばしい生地とトロトロのチーズを熱々のうちに食べると、それはもう絶品です。
今回は市販のピザシートとスーパーで手に入る食材を使用し、普段ティチーノの人が食べている「ふつうの家庭のピザ」をご紹介します。基本となる食材はピザシート・トマトソース・モッツァレラチーズの3つです。こちらのレシピでは、より深いコクを出すのにエメンタールチーズ(Emmentaler)も合わせて使用しているようす。さらに今回は、具材にプロシュット・コット(Prosciutto Cotto)と呼ばれるハムをトッピングしていますが、基本的にピザの上に乗せる具材は自由です。ベーコンやウインナー、ツナ缶やオイルサーディン等を乗せるのもおすすめ。是非お好きな具材でオリジナルピザをお楽しみ下さい。
材料
家族用 / ★(簡単・節約) 20フラン以下で作れる / 所要時間 30分〜1時間
★ピザシート(冷蔵)……400g
★カットトマト缶……1缶(400g)
★モッツァレラチーズ……400g
★エメンタールチーズ……130g
★ハム……150g
★玉ねぎ……1個
★ルッコラやバジル……お好みで
<下準備>
チーズは1cm程度の角切り、または短冊切りで、熱で溶けやすい大きさに切っておく。
玉ねぎは細切りにする。
オーブンは200℃に予熱しておく。
作り方手順
① 天板にクッキングシートを敷き、ピザシートを広げ、生地の端を約1cm折り返し耳を作ります。
② カットトマト缶を生地全体に伸ばしていきます。
③ エメンタールチーズ、モッツァレラチーズの順で、チーズを生地にまんべんなくのせていきます。
④ ③の上から玉ねぎ、ハムなど、お好きな具材をのせます。
⑤ 熱しておいたオーブンにそのピザを入れ、200℃で約20〜25分焼きます。生地にこんがりと焼き色が付き、チーズが溶けたらできあがり!
⑥ お皿に取り分け、熱いうちにお召し上がり下さい。
焼き上がったピザの上に生のルッコラやバジルの葉をのせると風味がアクセントになり、サラダ感覚の軽い食感がお楽しみ頂けます。
<ポイント>
・こちらのレシピでは冷蔵のピザシートを使用していますが、丸い状態から手で伸ばしていくタイプや、冷凍のピザ生地でも美味しく召し上がっていただけます。
<アレンジ>
・缶入りトマトソースに生のトマトを足し、モッツァレラチーズをのせて焼いたあと、最後にバジルを散らすとこんな感じになります。
・四角いピザ生地のほか、丸いピザ生地もスーパーで手に入ります。冷蔵庫にある残りもの食材をなんでものせてしまうのもあり!冷蔵庫に使いかけのゴルゴンゾーラチーズが余っていたので、マッシュルームとベーコンの上にのせて焼きました。
・日本人には懐かしい、照り焼きチキンマヨ!玉ねぎの薄切り、照り焼きソースの味付けをした鶏モモの薄切りをのせ、最後にマヨネーズで飾り線を入れてから焼き上げます。照り焼きソースは、スイスのスーパー・コープ(Coop)に少量使い切りサイズがおいてありましたので、それを購入して利用しました。