増加する50歳からの公的扶助

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 スイス連邦統計局の調査によると、2017年に公的扶助を受給した高齢者およびその予備軍の数が、2011年と比べ大きく増えていることがわかりました。特に50歳から65歳までの受給者は、実に54万615人。その数は、6年間で40%も増大しているとのことです。

 主な原因は、近年のデジタル化・自動化に伴い多くの職業が失われたこと。そのしわ寄せが高齢者の解雇という形で現れていると、日刊紙ブント(Der Bund)は伝えています。

 さらに上記の世代の多くは、職業訓練(Lehre)は修了していても、その後の継続訓練(Weiterbildung)を全く受けていないのが実状です。また、会社が拠出する企業年金は高齢になるほど高額になり、高齢者の再雇用は企業にとって非常に高くつくという結果に。

 スイスの労働組合は、50歳以上は長期的な失業手当を受けられるようにすべきと訴えており、保守・右派のスイス国民党は、企業年金を下げて高齢者の就業を拡大するべきだと主張。しかし壁は厚く、両案ともに、いまだ実現していないのが現状です。

 今後は人口動態の変化により、高齢者世帯における公的扶助受給率の増加傾向は、さらに拍車がかかると予想されています。

 急速に普及し始めたデジタル化や自動化などの技術革新。いいことばかりではなく、雇用を取り巻く環境に、様々な問題で深刻な影を落としていることも忘れてはなりませんね。

 


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