ビオラベルから読み取る〜自分に合った味、価値観と判断基準〜

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 店頭で様々なビオラベルを見かけても、瞬時に特徴を理解したり、自分に合ったものを選んだりするのは容易ではありません。

 そこで今回は、環境保全団体WWFなどが作成したビオラベル比較表に、各レベルから販売されている人参、牛ひき肉、牛乳、卵の価格を加えてご紹介します。

 比較対象となったのは、スイスで販売されているビオ食品と、環境福祉と動物福祉を配慮した非ビオ食品の合計31ラベルで、スイス国内なら簡単に手に入るものばかりです。

| 4段階評価
 ラベルは、調査項目の合計点によって次の4つに分類されます。column_text_2

| チェック項目

 次の各3分野で行われた調査項目ごとに点数をつけていき、合計200点中、何点獲得するかで評価されています。

 ここでは、31ラベルの中から「素晴らしい」と評価された全7ラベルと、野菜と肉製品を扱う16ラベルの合計23ラベルの特徴をご紹介します。参考として、ニンジン(1Kgあたり)、牛ひき肉(100gあたり)、牛乳(1Lあたり)、卵(1個)の価格を併記します。


1位 デリナート (Delinat)  171点・評価1

 ワインを専門に扱っています。これに認定されるにはEUやスイスでのビオ基準はもちろん、デリナートが設定しているさらに厳しい条件をもクリアしなければなりません。たとえば、肥料は動物由来のものを一切使用しない、などヴィーガン宣言もしています。条件は毎年更新され、ワインは社外の研究所で定期的に検査されています。かたつむりのロゴが目印。

2位 ナトゥラ・ビーフ・ビオ (Natura-Beef Bio) 170点・評価1

 ビオスイス(BIO SUISSE、7位参照)の厳しい基準に沿って生産されています。健康な母牛が選出される、子牛は母の元で育てられる、毎日放牧される、餌の90%以上が粗い飼料である、などの動物福祉の条件で多くが満たされています。

3位 ナトゥラプラン (Naturaplan) 168点・評価1

 最大手スーパー「コープ(Coop)」の自社ラベル。ビオスイスの厳しい条件をクリアしているため、ナトゥラプランとビオスイスの両方のロゴが表示されています。すべての評価領域で平均点以上を出している数少ないラベルです。
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4位 KAGフライランド (KAGfreiland) 166点・評価1

 1972年設立のスイスで最も歴史のある動物福祉団体で、ビオスイスの基準に沿っていますが、畜産基準では最も厳しいと言われています。動物はすべて放牧されているなど、動物福祉の観点で高評価を得ているラベルで、最近ではウサギの屋外飼育で話題になっています。肉製品と卵を取り扱っています。
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5位 ビオ・ナトゥア・プルス (Bio Natur Plus) 165点・評価1

 大手デパート「マノール(Manor」が扱う、ビオスイスの基準の元に生産されているラベル。国内生産品も輸入品も同じ基準で評価されますが、なるべく国内生産品を販売し、南からの輸入品は取り扱っていません。

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6位 ビオ・ヴァイデ・ビーフ(Bio Weide-Beef) 163点・評価1
 大手スーパー「ミグロ(Migros)」が扱うラベル。ビオスイスの基準と、ミグロビオ(13位参照)独自の基準に沿って生産されています。動物福祉の視点ではビオスイスより高評価を得ており、夏、動物は1日8時間牧草地で過ごす、など細かい規定があります。
7位 クノスペ・ビオとクノスペ・ビオ・スイス (Knospe Bio und Knospe Bio Suisse) 161点・評価1

 スイスで最も大きい非営利団体「ビオスイス」が展開する2つのラベル。クノスペとは “つぼみ” を意味し、そのためロゴは緑のつぼみが描かれています。column_7

 クノスペ・ビオは、原材料の10%以上が輸入品で生産されています。とはいえ、使用されているのはスイスビオの掲げるビオ基準を満たした材料のみ。一方、クノスペ・ビオ・スイスは、原材料の90%以上がスイス産のビオの材料から生産されています。

8位 フィデリオ (Fidelio) 159点・評価2

 ビオスイスの基準を元に、肉製品を生産しています。動物福祉の観点も含め、平均以上の点数を獲得しています。動物(牛を除く)は毎日放牧され、集団で行動できるよう管理されています。非ビオ商品が多いですが、お肉屋さんなどではビオ商品が見つけられます。column_8

9位 デメター(Demeter) 158点・評価2

 ドイツのビオ農業協会で、その認定基準は世界一だとも言われています。シュタイナー博士が唱えたビオロギッシュダイナミッシュ(Biologisch Dynamisch)農法を正統に受け継いでいるのがこのデメター。ただ有機物を使用すればいいのではなく、生態系を考え、自然を知って生物の能力を最大限に引き出し、その恩恵に感謝しようという姿勢を持っています。column_9

10位 ナトゥアランド (Naturland) 144点・評価2

 ドイツのラベルですが、ビオスイスの基準を満たしており、ドイツにおけるビオスイスの草分け的存在でもあります。特筆すべきは水産養殖で、この分野では特に高得点を示しています。ミグロやアルナトゥラなどと提携しているので、各ラベルで製品を見つけることができます。*価格は、販売先のミグロやアルナトゥラによる。column_10

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| 自分自身に問いかけて、自分の判断基準を持つ

 様々な情報が飛び交い、多種多様な選択肢が溢れる中、信じられるのは「自分自身の感覚」なのではないでしょうか。商品を手に取り、食べてみて、どのラベルやどの商品が自分の体に合うのかを確かめることが、自分の健康を守る最善の方法になるともいえます。

 また、どのようなポリシーを持った生産者から商品を買いたいか、という視点もこれからの時代には欠かせない要素になりそうです。ラベルは自分が選んだ判断基準を確かめるためのシンボル。自分や家族の健康を守り、地球の環境を守っていくためにも、向き合っていきたい課題の一つです。

 

<情報提供・協力>
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Hottingerstrasse 4 211 8024 Zürich
www.pusch.ch
www.labelinfo.ch

263px-WWF_logoWWF Schweiz
Hohlstrasse 110, 8010 Zürich
www.wwf.ch

 

Bio Suisse
Website: www.bio-suisse.ch

※掲載されている価格は2017年5月時点の価格です。販売時期や店舗によって、価格が大きく変わる場合がありますので、予めご了承ください。
※掲載されている順位は、
牛乳、ひき肉、卵を取り扱う団体のみを参考にしています。ドライフルーツ、カカオや魚などの食品を扱う団体に関する情報については、上記のLabelinfo.chにてご確認ください。

編集:Yoriko Hess,Yuko Kamata
写真:Yuko Kamata


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