秋のスイスで手に入る特別な調味料ベニション・マスタード ( Moutarde de Bénichon )

収穫祭のために用意される、スペシャルなマスタード
 フリブール州(Fribourg)では、秋になると「ベニション(La fête de la Bénichon)」とよばれる収穫祭・感謝祭が各地で開催され、農産物の収穫を祝います。このお祭り名であるベニションはラテン語の「ベネディクト(Benedicto)」という「神の祝福、祝福されたもの」を意味する言葉に由来していて、元々は宗教的な意味合いの強いお祭りだったのでした。現代では宗教色は薄まり、歌や踊りを楽しみながら豪勢な食事をいただく一大フードイベントとなっています。

 ベニション祭で用意される特別な食べ物の一つに「ベニション・マスタード(Moutarde de Bénichon)」というものがあります。基本のマスタードに白ワイン・氷砂糖・「ヴァン・キュイ(Vin Cuit)」と呼ばれる洋ナシなどの果物を煮詰めたシロップ・シナモンやスターアニスなどの香辛料を加えて煮込んだ調味料です。濃厚な甘さの中にマスタードの辛味とスパイスの風味が香る、ちょっと大人向けな味のジャムのよう、というとうまく伝わるでしょうか。

20191114_megumi_moutardedebenichon_004_cutどうやって食べると美味しいの?
 ベニション・マスタードは「クショール(Cuchaule)」と呼ばれるサフラン入りの甘いパンに塗って食べるのが伝統とされています。ですがクショールと一緒でなくても、たとえば料理の隠し味やソースの材料として使うのもおすすめ。

 このマスタードは果物のうまみがぎゅっと凝縮されているので、ベニション・マスタードに生クリームもしくは牛乳を加えてコトコト温めるだけでも、レストランで出てくるようなまろやかで味に深みのあるソースが簡単にできてしまいます。ヴァン・キュイの甘味とスパイスの香り、そして時折顔を出すマスタードのピリッとした辛味がアクセントになっていて、特に淡白な鶏むね肉には相性抜群。

20191114_megumi_moutardedebenichon_001_cut辛さはメーカーによって様々。ぜひ味見を!
 写真は、2017年のスイス・ローカルフード・コンクール(Concours Suisse des produits du Terroir)で銀賞を獲得した「デリス・ドゥ・タンタン(Les Délices de Tantine)」のベニション・マスタード(6フラン/250g)です。辛さは控え目ですが、マスタードの粒のプチプチとした食感がクセになります。

 ベニション・マスタードはメーカーによって味は様々、特に辛味の強さは商品によってかなり幅があります。ぜひお好みの味を見つけて、食欲の秋を楽しんでください。

<購入先>
デリス・ドゥ・タンタン公式オンラインショップ(Les Délices de Tantine)
+41(0)24 485 18 22
info@tantine.ch
https://www.tantine.ch (仏)

<参考サイト>
http://www.benichon.org (仏・独・英)
https://www.fribourgregion.ch (仏・独・英)
https://www.terroir-fribourg.ch (仏・独)

** 購入した商品の価格は2019年11月時点のものです。販売時期や販売店によって異なる価格、または販売終了となっている場合もありますので、予めご了承ください。


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