バーデンの街歩き ( Baden, Aargau )

20191001_yasuemathis_baden_4_cut リマト川(Limmat)西岸にあるアールガウ州のバーデン(Baden, Aargau)。街の中心は、鉄道駅南側の歴史的な街並みが残る旧市街と、鉄道駅北側の温泉街・旧工業地域のふたつに分かれています。

 ローマ時代より温泉保養地として知られるバーデンは、当時「スイスの水」という意味の「アクアエ・ヘルヴァティカエ(Aquae Helveticae)」という名で呼ばれ、特に近郊のヴィンデッシュ(Windisch)に住む人に大人気だったそう。

 バーデンとエンネットバーデン(Ennetbaden)には19の源泉があり、約47度のお湯が地下約1,000mの深さから毎分750リットル噴出、ミネラルの含有量は1リットルあたり約4.5グラムとスイス一で、現在でも訪れる多くの人を魅了しています。

 鉄道駅北側にはほかにもグランドカジノバーデン(Grand Casino Baden)やラングマット美術館(Museum Langmatt)などが建てられており、さまざまな楽しみ方ができる街です。

 美しい旧市街地を楽しみたい方は鉄道駅から南側、活気あるバードシュトラッセ(Badstrasse)の歩行者ゾーンを進みます。

20191002_yasuemathis_badenwalking_1_cut1.シュタットトゥルム/市の塔(Stadtturm)
 バーデンのランドマーク的存在となっているのが、旧市街の入口に建つシュタットトゥルム/市の塔。1441〜48年にかけて建設された防衛塔は、街の中に残っている要塞の一部です。高さは56.4メートル、屋根の色はバーデンの旗と同色の白・赤・黒。1846〜1984年にかけて刑務所として使用された歴史もあります。塔内部はガイド付で見学が可能、詳しくはインフォメーションセンターにお問い合わせ下さい。

20191002_yasuemathis_badenwalking_2_cut2.ライオンの噴水(Löwenbrunnen)
 市の塔からすぐ、ローヴェン広場(Löwenplatz)中央に建つライオンの噴水。1822年にバーデンの彫刻家ハンス・トルーデル(Hans Trudel)により造られました。

20191002_yasuemathis_badenwalking_3_cut3.廃墟の城ルイーネ・シュタイン(Ruine Stein)
 標高457メートル、シュロスベルク(Schlossberg)の丘に建つ廃墟の城「ルイーネ・シュタイン」。城の起源は千年ほど遡り、11〜12世紀には当時北スイスの有力貴族であったネルレンブルク家(Grafen von Nellenburg)とレンツブルク伯(Grafen von Lenzburg)が所有。その後、1172年にキーブルグ家(Grafen von Kyburg)が、そして1264年にはハプスブルク家(Habsburg)が城主となりました。1415年にはスイス盟約者団に破壊され、その後1657年に再建されましたが、1712年に起こった「第二次フィルメルゲン戦争(Villmergerkriege)」でベルンとチューリッヒに敗れ、城は再び破壊されてしまいました。老朽化に伴い修復工事がされているものの、今もなお破壊された姿を残したまま佇んでいます。廃墟の城は地上から15分ほど階段を登った所にあり、バーデンの旧市街と周辺の美しい景色を一望できるパノラマビューが魅力です。

20191002_yasuemathis_badenwalking_4_cut4.聖母マリア被昇天教会(Katholische Kirche Mariä Himmelfahrt)
 旧市街の中心に建つ聖母マリア被昇天教会。9世紀または10世紀のカロリング帝国時代には、すでにここに長辺約26メートル、短辺約11メートルの長方形の単純な石造りの教会が存在していたそうです。現在の教会は15世紀と17世紀に建設されたもの。1519年にスイスで宗教改革が始まり、宗教改革運動は各地に広がっていきました。そして1526年にバーデンで宗教討論会(Badener Disputation)が開催され、17日間の議論の後、バーデンはカトリックに留まることに決めたそうです。さて、教会の隣にあるのは聖セバスティアヌスに捧げられたセバスティアヌス礼拝堂(Sebastianskapelle)で、16世紀初頭、1480年に建てられた既存の納骨堂の上に建設されました。

20191002_yasuemathis_badenwalking_5_cut5.クローネン通り(Kronengasse)
 旧市街地には中世の雰囲気漂う通りがいくつかあります。クローネン通りもそのうちの一つで、 色とりどりの家が建ち並びます。

20191002_yasuemathis_badenwalking_6_cut6.屋根付きの木造橋(Gedeckte Holzbrücke)
 リマト川に架かる木製の屋根付き橋。現在の橋は1809年に建設されたものですが、初代の橋は1242年創建で、火災・洪水・凍雨災害・戦争などの人災により、それ以降現在までに少なくとも5回は架け替え工事が行われたそうです。1766年まではチューリッヒとアールガウ州ゲベンストルフ(Gebenstorf)間のリマト川に唯一架かる橋で、重要な交通拠点でした。1926年に木造橋の近くに近代的な道路橋であるホッホ橋(Hochbrücke)が建てられ、木造橋の交通路としての需要は低くなったとのこと。

20191002_yasuemathis_badenwalking_7_cut7.バーデン代官の城(Landvogteischloss)
 1415~1798年までは代官所として使用されていたお城。 19世紀には学校や病院、刑務所として、その後1913年からバーデン歴史博物館(Historisches Museum Baden)の一部として使用されています。建物の壁面にはスイス連邦に加入した最初の8州、ウーリ(Uri)・シュヴィーツ(Schwyz)・ウンターヴァルデン(Unterwalden)・ルツェルン(Luzern)・チューリッヒ(Zürich)・ツーク(Zug)・ベルン(Bern)・グラールス(Glarus)の紋章が描かれています。

 市内周辺にはハイキングコースがたくさんあるので、緑豊かな自然の中でリフレッシュしたい方におすすめです。コースの詳細は観光案内パンフレットをご活用ください。

 スイスの最大都市であるチューリッヒ(Zürich)から急行列車で15分とアクセスが良好なので、美しい中世の面影を残す美しいバーデンへ、ぜひ一度足を運んでみませんか。

<現地の観光案内所>
Info Baden
Bahnhofplatz 1, 5401 Baden
+41 (0)56 200 87 87
info@baden.ch
www.baden.ch (独・英)

<アクセス>
所要時間:チューリッヒ中央駅(Zürich HB)から電車で約15分から20分
チューリッヒ中央駅より、バーゼル(Basel)行き中距離急行列車インターレギオ(IR)に乗車、バーデン駅下車


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