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チューリッヒ幼稚園 〜ドイツ語補習授業 DaZ〜

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 「ダッツ(Deutsch als Zweitsprache、以下 (DaZ)」とは、第二言語としてのドイツ語がうまく話せない子供たちの言語レベルを強化するために、主にドイツ語圏の幼稚園で実施される補習授業です。

 実は、チューリッヒ州ウールドルフ(Urdorf, Zürich)の幼稚園に通っている子供たちの中にも、そのDaZを受けている子供たちがいます。

 スイスではお住まいの州、または地域によっても、授業内容や進め方などが異なるかと思いますが、ウールドルフの幼稚園で実施する 「ドイツ語補習授業 (DaZ)」をご紹介します。

受講対象となる子供たち

 DaZは、両親またはどちらかが外国人でドイツ語が話せない子供や、スイスドイツ語なら理解できるスイス人と外国人のハーフなど、言語的・文化的に多様な背景を持つ子供たちを対象に、入園1年目から始まります。

授業形式と授業時間

 この幼稚園では、ドイツ語の先生(スイス人)が決まった曜日になると教室に訪れます。子供が理解しやすいようにと、2対1(園児2人:教師1人)で、ドイツ語やスイスドイツ語の単語を交えながら授業を進めていく指導スタイルです。

 一回の授業時間は40分で、毎週木曜に行われますが、幼稚園や先生によって、授業形式や曜日などが異なる場合があります。

ドイツ語能力のテスト

 入園1年目の終わりに実施されるドイツ語能力のテストでは、公平な審査をするために、先生からの口頭試問でなく、CDを聞きながらテストの問いに答えていきます。その結果をもとに、2年目以降、DaZを受講する必要性の有無が見極められるとのこと。

 受講期間は幼稚園在住時の2年間と、1.Klasse(日本の小学一年生に値する学年)の最長3年間。園児のドイツ語レベルにより、受講する期間が変わります。

毎週の宿題

 この授業を受けている子供たちは、青いファイルケースに宿題を入れて持ち帰り、翌週の木曜日までに終わらせて、再び幼稚園に持っていきます。

 宿題といっても、塗り絵やお絵描き、歌の練習、絵本といったとても簡単なものでものばかり、一緒に宿題を手伝う親御さんたちにとって負担が少ないかもしれません。

 週一回は、自分のカバンと補習授業の宿題を抱えて帰って来る子供たち、日本の幼稚園児とは、また違った姿がここにはあります。

チューリッヒ州・ダッツ(Daz)の詳細
https://vsa.zh.ch (独)
スイス幼稚園制度については、こちらもどうぞ。
スイス幼稚園制度

 

* 上記記載内容は、ウールドルフの幼稚園が2018年に実施した補習授業の内容を参考にしています。あくまでも目安としてご参考までにご活用ください。

* 現在お住まいの州またはお住いの地域によって、言語、授業内容、進め方や考え方などが其々異なります。DaZについての詳細は、幼稚園に直接お問い合わせください。

 


あなたに日本語を習得してほしい理由

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 スイスでの子育てがはじまると、乳幼児のわが子を抱き、外国人ママとの交流を深める機会が増えてきます。そんなとき、わが子に日本語で堂々と話しかけることに「ためらい」を感じる母親は、少なくありません。

 今回は、スタッフの体験談や事例を交えながら、母親自身も悩むことが多い「あなたに日本語を習得して欲しい理由」について考えてみましょう。

日本に里帰りをするとき
 久しぶりの日本への里帰り。家族や友人との時間を楽しむなかで、子どもが日本語を話せない場合は、随時通訳が必要となります。幼少期はそれでも楽しむことが出来ますが、成長をするにつれて「お母さん、一人で日本に行ってきてね」とちょっぴり寂しい思いをすることも。共に日本を楽しみ、日本の家族と直に会話ができる喜びは、日本語教育なしには半減してしまいます。

将来の自分たちを想像してみる
 では、子どもが大きく成長し、ティーンエイジャーと呼ばれる思春期になるころの場面を想像してみましょう。

 子どもに寄り添い、自分の想いを自分の言葉でお子さんに伝える自信はありますか。もしも母親が、自身のドイツ語に自信のなさを感じているのであれば、日本語をわが子に教えることは、将来の自分のためにも繋がるはずです。

子どもには、日本語を学ぶチャンスがある
 母親が日本人であるということは、子どもは産まれた時から自然と日本語を学べる環境にあるということです。

 これはわが子に与えられたある種の試練であり、大きな幸運でもあります。大人になってから、このチャンスを逃したことへの後悔を口にするよりかは、自身と子どもを信じて、この機会を生かすことが先決です。

 2つの国のルーツを持つ子ども達が、将来自身のアイデンティティをおぼろげに感じ、見失うようになった時、日本語が話せることで、救いの選択肢の幅が広がるかもしれません。

 また、自分の国の言葉をどうにか知ってほしいと願う母親の率直な想いは、ごくごく普通の親心です。子どもの性質と母親自身の状況をきちんと見定めることが、なにより大切です。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。 あくまでもご参考までにご活用ください。


スイス留学 〜ホストファミリーとうまく過ごすために〜

20180710_Tamashiro_series04-2_cut 日本人のお父さんとスイス人のお母さん、そして3人の子供という家族構成。みんな日本語、英語、ドイツ語を流暢に話す事ができるトリリンガルなホストファミリー。

 そんな国際結婚家族の元でステイした日本人学生の体験談から、今回は「ホストファミリーとうまく過ごすために知っておくべきこと5つ」をご紹介いたします。

① 普段の生活でのコミュニケーション
 普段の生活では、話す機会を多く持つことがポイント。夕食はなるべく一緒にテーブルについて今日の出来事を話すなど、本当の家族のように接することを心がけましょう。

 ドイツ語力の向上のためにドイツ語以外での会話を禁止するホストファミリーもあります。夕食はもちろん、お茶の時間など団欒する機会が多いので、ごく自然に家族とのコミュニケーションを楽しめるでしょう。

② 「掃除や洗濯」は家族全員でやる
 他の家族のメンバーと同様、掃除の役割が分担され、週に1回自分の担当するエリアと自分の部屋の掃除を任される場合が多いようです。

 シャワーと洗面所はホストファミリーと共有ですが、洗濯機はマンションの共同洗濯所にもあることが多いので、比較的頻繁に洗濯できます。共同洗濯所にはそれぞれのルールがあるので、ホストファミリーから事前にきちんと聞いておきましょう。

 洗濯を終えた洋服は専用の室内の物干し竿に干すか、マンションの地下にある共同の洗濯場に干すことができます。

③ 食事、料理の楽しさを学ぶ
 スイスの家庭には外食文化はほとんどなく、パスタやピザ、パンやケーキなど、何でも自宅で作ってしまうイメージです。そのためスイス人のお母さんは料理上手で、多彩な料理を教えてくれるため自然に自炊できるようになる留学生もいます。

 家族で担当の日を割り当て、担当の人が全員の食事を作ることもあります。勉強などで大学生活が不規則になると、自分の食材は自分で調達し、毎日自炊することも。学校にも毎日弁当を持って行きます。

 食材はスイスでもスーパーなら安く買えるので、上手くやり繰りして食費を抑えましょう。

④ 家族との時間を大事にする
 スイスの家庭は基本的に帰宅が早く、夕方から夜にかけては多くの時間を家族と過ごします。

 夕食時の団欒やお茶の時間はもちろん、テレビを見ながらみんなでくつろいだり、休日は家族みんなで掃除をしたり、長期休暇があると家族で旅行に出かけたりなど、家族との時間を非常に大事にするイメージがあります。そんなスイスの家庭は居心地が良く、とても温かく感じるはずです。

⑤ 本当の家族のように接する
 嬉しいことや面白いことがあれば共有し、嫌なことや悩みがあればすぐに相談する。ホストファミリーに何か直して欲しいことがあった時は、気を使わずに何でも言うようにしましょう。「言わずに溜め込むとわからないから、とりあえず言いなさい」と言ってくれるホストマザーは多いのです。

 その分叱られる事や指摘される部分も多々ありますが、それこそ家族の一員として接してくれている証拠。とにかく自分の部屋にこもらず、たくさんの時間を家族と過ごし、たくさん話をする。いろいろ提案をし、いろいろな場所に一緒に行きましょう。

 たくさんの時間を共有することで本当に第2の家族だと思えるようになり、留学生活もかけがえのないものになるはずです。

スイスでのホストファミリーをお探しですか? 
留学中の滞在先の探し方については、こちらをご参照ください。
スイス留学 〜留学中の滞在先の探し方〜

** 上記記載の情報は、あくまでも留学の実例として、留学生個人による2018年の体験談を交えて構成しています。
** 留学先の学校や留学団体が斡旋するホームステイ先のルールや時間の過ごし方は、上記記載の情報と異なる場合があります。目安としてご活用ください。


スイス留学 〜留学中の滞在先の探し方〜

20180710_Tamashiro_series04-3_cut 初めてのスイス留学が決まり胸を踊らせる一方、次の悩みどころとなるのがスイスでの滞在先探しです。ステイ先が合わずストレスを感じないよう、スイスでのホストファミリー選びは慎重に決めたいもの。そこで、今回はスイスでの滞在先を選ぶ際にチェックしたい重要ポイントをご紹介します。

− 留学中の滞在先は、主に2つ

① ホストファミリー

 ホストファミリーとは、留学生を受け入れ、その家庭で生活を共にする家族のことです。一口にホストファミリーと言っても、留学生との異文化交流を望んで留学斡旋団体に応募、無償で長期間留学生を受け入れるファミリーもいれば、単にビジネス目的でインターネットを通しホームステイの募集をかけ、有償で留学生を受け入れるファミリーもいます。自分の留学の目的や生活に合ったタイプのファミリーを、慎重に探すことをお勧めします。

– 留学斡旋団体や業者を利用する

 初めからホームステイ先も見つけてくれる留学斡旋業者や団体などを利用すると便利です。留学申込みの前に、ホームステイ先紹介サービスがあるかどうか確認することをお勧めします。

– インターネットを利用して、自分で直接ホストファミリーを探す

 インターネットでホームステイ先を紹介するサイトがあるので、住んでいる州や地域、家族構成、国籍など自分に合った条件のファミリーを探して受け入れ先を見つけます。*以下サイトはあくまでも例です。確実に希望に合った家庭が見つかるとは限りません。
https://homestayfinder.com/
https://www.homestay.com/switzerland
https://www.aupairworld.com/en/au_pair_program/switzerland/family

② 学生寮や学生向けアパート

– 自分で探す

 自分の大学と現地の大学の交換留学などでは、現在在籍している大学が寮の契約までをサポートしてくれる場合もあるでしょう。しかし、休学しての留学や、大学や留学機関を通していない留学の場合は、学生を受け入れてくれる滞在先を、自分で見つける必要があります。
https://www.comparis.ch/

– 大学斡旋サービスを利用する

 日本の大学が留学先の滞在先を見つけてくれるケースは全てではありません。交換留学の場合でも、それ以外の手助けはしても滞在先のアパート等は自分で探さなければいけないこともあります。チューリッヒ大学には提携している学生アパートはありませんが、リーズナブルな物件を紹介してくれるオフィスが学内にあるので、もし学生向けのアパートを探すのが困難な場合は、こちらを利用することをお勧めします。
Housing Office UZH/ETH Zürich
http://www.wohnen.ethz.ch/en.html

** 上記に記載している情報は、あくまでも留学例として、留学生個人が2018年に経験した体験談を交えています。


この子とは、日本語オンリー

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 遠い異国の地、スイスでの子育て。日本語を幅広く実践するうえで欠かせないのが、おなじく日本語を話すお友達の存在。同じような環境で育った子供たちと日本語で話せば、日本語も自ずと上達していくことでしょう。

 では、スイスでどのようにして仲間を見つけて、関係を築いていけばよいのでしょうか。スタッフの体験談や事例を交えながら、日本語で会話のできる友人に出会うことの大切さについて、簡単にご説明します。

仲間がいる、安心感
 スイスのドイツ語圏に在住する場合、子どもの友人達との会話はドイツ語のみ。そこで、同じように日本人の親を持ち、日本語で会話のできる友人に出会うことは、とても貴重です。彼(彼女)たちと定期的に会うことで「日本語を話す仲間がいる」という、安心感が生まれます。この友人の出現で、日本語を話すことの楽しさが倍増するかもしれません。

日本語の切り替えスイッチ、オン
 「この子とは、日本語」という切り替えスイッチが定着すると、子ども達は親が見ていなくても、きちんと日本語のみで話すようになります。また万が一、子ども達同士が日本語につまることがあっても、ドイツ語も的確に伝わる心のゆとりがあるため、憶することはありません。つよい仲間意識が生まれ、モチベーションも高まります。

適切なインプットとアウトプット
 また家庭で身につく日本語は、基本的には母親がお手本。そのため、他の家庭の言い回しを体感して学ぶことは、語彙力や表現力の強化にもつながります。

 互いの日本語に耳をかたむけ、新しい言葉を吸収しながら、適切なインプットとアウトプットを学ぶ絶好のチャンス。母親同士もリラックスをしているため、子ども達にもその雰囲気が伝わり、絆がより一層深まります。

 異郷での育児で、同郷同士でしか中々わかりあえない悩みもあるでしょう。出会いは行動力が大事。お散歩の行動範囲を広げ、子どもが集まる公園などの場所に出向き、積極的にお声がけをされてみてはいかがでしょうか。

 素敵な友人と出会い、子どもも大人も心の拠り所が見つかることで、肩の力を抜きながら楽しく日本語に勤しめるはずです。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。 あくまでもご参考までにご活用ください。


スイス留学 〜ここが違う、スイスの学習方法〜

Universität Zürich; Ursula Meisser-03   スイスの大学では日本で見るような100人を超える規模の授業はなく、5〜10人の少人数クラスや、30〜50人大人数クラスがあったりと、授業形態なども様々。ここではチューリッヒ大学をクローズアップしながら、同大学へ留学した日本人学生の体験をもとに、スイスの「学習方法」についてまとめてご紹介します。

ノートをとるのは、重要なポイントだけ
 まず、学習方法での違いとして、あげられれるのが「ノートテイキング」。日本の大学の授業では、先生が電子黒板やホワイトボードなどに書いた内容をノートなど別のものに記録していくのが主流です。

 一方、チューリッヒ大学の先生は、ボードの代わりにパワーポイントを使いながら解説し、生徒たちは先生が説明する重要なポイントだけをパソコンに打ち込んでいきます。

 本大学では授業の3日くらい前から資料の閲覧が可能。そのため、事前にわからない単語を調べたり、授業トピックや内容を理解しておくことで、当日の授業の展開が把握しやすいです。また、資料はあらかじめPDF 形式に変換して保存、先生への質問や吹き出しをつけておけるので便利な上に、とても効率的に学習することができるでしょう。

失敗を恐れない、意見交換の多さ
 授業中、疑問に思ったら、何でも先生にすぐ質問したり、授業中でもグループ内で意見を交わしたりします。

 これは「わからないから学びに来ているので、間違えることは当たり前」と生徒が捉え、失敗を恐れずに質問や意見を投げかけるという意識を持っているからこそ。小さなことでも疑問に思うことがあれば手を挙げて発言する、そして、そこから新たな意見交換になることが多いです。

 時に論点から外れた質問をする生徒がいても、先生は「その視点はなかった、それは面白い!」などと言って、様々な意見を汲み取り議論を深めてくれます。生徒が自分の意見を恥じらや躊躇なく言える、その環境こそが、学習において重要なことなのかもしれません。

真剣に取り組む姿勢
 まず、生徒は大学を決める前から自身が学ぶ分野、将来やりたいことや就きたい職業に結びつけてから、専攻分野を選択しています。そのため大学に入る前から「将来の目標設定」がとても明確、さらにその分野への興味や関心がとても強く、授業や学習に取り組む姿勢が非常に真剣です。

 例として、専攻している英語学の分野では、卒業しても就ける職業の範囲は狭く限られているので、卒業後は研究職に就くために大学院へ進学希望する学生も多くいます。

 事前課題をこなすのは当たり前、怠けてしまえば授業について行くことができません。授業中に眠る人や遊ぶ人がいないという理由も納得できます。課題も多く、専門性が高く難しい授業ばかり。とはいえ、自分たちが本気で学びたくて選択したからこそ、生徒たちは楽しく学習に取り組んでいます。


 自分で選んだ分野での「プロフェッショナル」を目指す、そんな彼らの学ぶ姿勢を見ながら、自然に多くのことを学べるはず。 スイス留学は非常に刺激の多い教育環境であることがいえるでしょう。

** 上記の記載内容は、日本人学生が2018年にスイスで体験したことをもとにしています。あくまでも目安としてご参考までにご活用ください。


言語の切り替えスイッチ 

20171218_Naoko_Gengo no Kirikae Switch_001_cut 母国語ではない言葉をつむぎだす時、人は一体どのようにして頭の中で切り替えているのでしょうか。

 5か国語を流暢に話す筆者の友人Sさんによると、話す相手によって、その「切り替えスイッチ」が自然と働き、何の違和感もないまま言葉が出てくるのだとか。

 スイスではこのように多言語を切り替えて話すことができる人が多くいるわけですが、その「言語の切り替えスイッチ」について、スタッフの体験談や事例を交えながらご説明します。

言語の切り替えスイッチを体感する
 2つの異なる言語を家庭で同時に身につけたい場合、徹底して「ママ=日本語」、「パパ=ドイツ語」と分けることによって、子どもの中で「この人とは、この言語」というように、言語を切り替えるスイッチを体感しながら覚えるようになるでしょう。

 住む場所やその時の環境により、言語の比率のバランスの差は出るものの幼児期から学ぶことが、大きなポイントとなります。

ペースはゆっくり、でも確実に
 ひとつの言語だけを中心に学ぶ子どもよりも、双方の言語に対して「語彙力の少なさ」が気になる場合もあるかもしれません。しかし、多言語を同時進行で学ぶうえで、ある程度の語彙力や表現力の遅れはあたり前のこと。大切なのは、ペースはゆっくりでも確実に言語を切り替えられる脳内モードを鍛えることにあります。

「100パーセント」の切り替えの怖さ
 あるイタリア系の家族は、子どもが幼稚園に入園するまで徹底してイタリア語で生活をしていました。しかし、次男が幼稚園に入園したと同時にドイツ語を学び始めると、あっという間に「イタリア語」から「ドイツ語」へと100パーセント切り替えてしまいました。

 この場合、両親がどちらの言語も完璧に話せたために、大きな片寄りができてしまったようです。また、親がいくつもの言語を中途半端に混ぜて話すことにより、子どもは混乱し、時にさまざまな言語が混ざり合ったおかしな言葉を話すようになります。

 脳内の言語スイッチをスムーズに切り替えることが出来るようになるには、言語の片寄りやちぐはぐさをなくし、一貫して両方の言語の同時習得に努めることが大切です。

 

* 上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。 あくまでもご参考までにご活用ください。


バイリンガルからのアドバイス

 今回、弊社スタッフが実際にスイスで生まれ育ったある男性に実際お話を聞きました。彼はスイス人の父親と日本人の母親を持ち、ドイツ語や日本語を操る多言語話者です。

 流暢な日本語をよどみなく話す彼は、何度もこう言いました。
「母には、本当に感謝している。」

バイリンガルの本音
 スイスで生まれ育った男性Aさん(仮名)は、放課後になると毎日のように日本語の勉強に勤しみました。彼の母親はとても厳しく、当時は何度も「どうして日本語の勉強をしなくてはならないのか。」と涙を流したと語ります。

 「とにかく、母は厳しかった。」
そう繰り返す彼のように、日本語学習に抵抗を示す子どもは多いようです。

日本語話者の強み
 先日知り合った、あるスイス人夫妻の娘さんの同級生Mさん(仮名)は、前記のAさんと同じ境遇に置かれ、日本語も長けていました。

 就職期を迎え、Mさんが就職活動を始めると、日本への進出を考えるスイス企業からは続々とオファーが舞い込んできたとか。両親から「日本語話者は、ほんとうに強いわよ。頑張りなさいね!」、と声を掛けられ、Mさんにとって、日本語話者の底力を感じ、身が引き締まった瞬間でした。

経験者の言葉の重み
 「子どもの頃は、正直つらかったし、やりたくなかった。」
これは、幼いころスイスで日本語を学んだ、彼らの共通した本音です。

 しかし、大人になってからの彼らの意見は、まったく正反対のものでした。「日本語の教育を受けたことに、ほんとうに感謝をしている。やるべきだ」経験者の、言葉の重みがありました。

 では、どうして「日本語教育」が必要なのでしょうか。それは、親が心に描く目的によってさまざまです。

 また、子どもの個性や家庭環境によって、どうしても日本語を受け入れられないお子さんも少なくありません。愛を持って、その子の許容範囲を見極めながら、適切な日本語教育を選択することが大切です。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。


チューリッヒ大学 〜テスト不要な短期留学制度〜

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 スイスの大学進学率は約20%と低く、本気で学びたい学生のみが集まっているのが、スイスの大学の特徴です。チューリッヒ大学(University of Zurich)は主要都市チューリッヒに位置する総合大学で、学生数は約2万6000人とスイスで最も大きい大学。教員やスタッフの約50%、学生の約20%が外国人で、国際色豊かであることも特徴の一つです。

 今回は、当大学でVisiting Studentというシステムを利用しながら、1年間の短期留学をしている日本人学生の体験をもとに、同システムについてご説明します。

Visiting Studentとは?
 Visiting Studentというシステムは、当大学と提携校ではない他大学の学生でも、当大学にて最長1年間(2学期)学べるシステムです。在籍中の待遇は他の学生と全く変わらず、期間限定の学生という扱いになります。学部も日本で一般的な交換プログラムとは異なり、自分が学んできた分野と関連した分野であれば、自由に選択して受講することができます。

ヨーロッパ単位互換制度
(European Credit Transfer System 
*以下ECTS)

 留学中はECTSの単位が取得できます。日本でも大学によっては、取得したECTSを日本の大学の単位に換算することが可能。または、卒業に必要な単位数を3年生が終わるまでに取得することも一つの手で、単位換算のことは考えず、休学中に留学することができます。

 スイス滞在ビザ申請については、在日スイス大使館、または在スイス大使館を通じて申請が必要ですので、大使館にご確認ください。

申込みに必要な資格と手続き
 この制度はチューリッヒ大学以外の大学で、2年間以上学んだ学生であれば誰でも申請することができ、特に言語能力の証明やテストを受ける必要はありません。

 入学の申請は下記期日まで行い、手続きも英語で対応をしてくれるので、比較的簡単に行えます。前期(9月〜1月/Fall semester) は5月15日から31日まで、後期(2〜6月/Spring semester) は11月15日から30日まで。申請や提出書類などについてはこちらを参考にしてください。

学費
 スイスのほとんどの大学の学費は安く、当大学でも前期・後期の2学期を申し込んだ場合の学費は、1年間で約30万円(2440フラン)と、非常に留学生に優しいシステムです。

①  授業料: 720フラン/1学期
720フラン× 2学期(前期・後期)=1440フラン


②  留学手数料:500フラン

500フラン× 2セメスター=1000フラン

学費合計 ( ①+② ):2440 フラン
*2018年4月現在

<その他諸費用>
 基本的に教科書は使用せず、資料はオンラインにアップされるので、諸費用はあまりかかりません。教材を購入しなければいけない授業もあるのですが、稀ですし、かかっても10フラン程度で済むようです。


 九州ほどの面積の国で4つの公用語が話され、地域ごとに異なる文化や性質を持つスイス。テストが不要な上に学費が格安なこのシステムを利用すれば、英語やドイツ語での大学の講義や、英語とドイツ語コースなども受講できます。まさに大学生だからこそできる体験、それがスイス留学です。

 英語やドイツ語で勉強をしたいけど留学は高すぎると諦めていた方、またスイス特有の文化に触れながら何かを学んでみたい方には、スイスでの留学はとてもおすすめです。異国の文化に触れながら、スイスならではのスタイルで学んでみませんか。


※ 同大学のVisiting Studentについての詳細は、大学に直接お問い合わせ頂くか、こちらを参考にしてください。
※ 上記の記載内容は、日本人学生が2018年にスイスで体験したことをもとにしています。あくまでも目安としてご参考までにご活用ください。


必要な父親との関係性

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 多言語環境にある家庭では、コミュニケーションを取るうえで、一体どのような工夫がされているのでしょうか。

 家庭にもよりますが、パートナーが日本語がわからない場合、夫婦間の共通言語(スイスドイツ語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、英語)と日本語、2〜3ヶ国語を使ってコミュニケーションを取ることが多いです。

 そして、家庭内でわが子のために日本語教育を志す意思を固めたとき、父親でもあるパートナーとじっくりと話し合い、理解を深めることが重要になってきます。子どもの日本語教育の上で、欠かせない「父親との関係性」について、スタッフの体験談や事例を交えながらご説明します。

父親の疎外感
 母親が「わが子には日本語で話しかけよう」と心掛けるいっぽう、一家団らんの場で日本語での会話が続くと、日本語がわからない父親は疎外感を感じることもあるようです。

 そしてそれに気遣い、そういった場では母国語(例えば、ドイツ語)を話してしまうという母親も、少なくありません。休暇中もずっとこのような状態が続くと、子どもは次第に日本語を話すことを忘れてしまいます。

父親も一緒に「あいうえお」
 子どもが日本語を話すことを忘れてしまわないように、日本語を習得中のわが子と一緒に、父親も日本語を学ばれてみてはいかがでしょうか。

 実際、日本語がほとんど出来なくても、普段の生活の中で日本語を多く耳にすることで、日本語のリスニング力は自然と上達します。この機会に、わが子と一緒に「あいうえお」を学び、互いに切磋琢磨をするのも楽しいです。

父親の深い理解
 日本語力の強化や日本の文化を体験するために、里帰りの際には日本の幼稚園や小学校へ体験入園(入学)を希望される方も多いようです。

 この場合、父親はスイスの自宅で留守番をするケースも多く、長期に渡って自宅で一人で過ごすことを余儀なくされることも。渡航費用などの経済的な面も含めて、父親の深い理解は必要不可欠です。

 「家族はチーム」というように、お互いの意見を共有し、目的に向かって同じ歩幅で進んで行くことが大切です。

 子どもにとって、そして自分たち親にとっての最良な多言語環境を見出すことが出来れば、家庭がとても居心地のよい存在になるはず。また、父親の理解力に感謝の気持ちを示すことで、家族の絆もさらに深まるでしょう。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。


子どもたちに大人気、スイスドイツ語の童謡

20171224_maki_Andrew-Bond_fb_cut アンドリュー・ボンド(Andrew Bond)は、スイス・ドイツ語圏でもっとも成功したミュージシャンといっても過言ではない、子ども向けに音楽を手がけるミュージシャンです。

 最近、子どもが口ずさんでいたので何を歌っているのかなと思っていたら、チューリッヒ州の幼稚園でも彼の楽曲「イーア・ヤ・ヤ・イーア(I-A ja ja I-A)」を子どもたちが歌っていたのでした。

 「イーア・ヤ・ヤ・イーア(I-A ja ja I-A)」は、歌詞にサミクラウス(Samichlaus)も登場する冬の楽曲で、クリスマスの時期にピッタリの歌です。歌詞はスイスドイツ語ですので、歌の練習でお子様と一緒に歌ってみるのもよいでしょう。

 そんな子どもたちに大人気の彼の曲がコンサートでも聞けるそうです。コンサートは年間100回以上開催され、毎回とても人気があるそうです。チケットは完売になるということで、お子様と訪れてみたい方は早めにチケット購入された方がよさそうです。

 スイス・ドイツ語圏に子どもをもつ日本人の親心としては、日本文化に触れられるよう日本の童謡も時々聞かせますが、アンドリュー・ボンドの楽曲は「スイスの童謡」と言っても過言ではありません。スイスドイツ語の童謡、みなさんもお聞きになってみてはいかがでしょか。

「I-A JA JA I-A」を含む曲が以下のサイトで試聴できます。
https://andrewbond.ch/liedersuche/index.html (独)
*コンサートの詳細はこちらをどうぞ。

<参考サイト>
Andrew Bond
www.andrewbond.ch (独)

** 開催日時は主催者側の諸事情により予告なく変更や中止の可能性があります。事前に確認してからお出かけされることをお勧め致します。


アメとムチ、苦しいだけでは学べない

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 スイスで生まれ育つわが子に「日本語教育」を望まれている母親は多いことでしょう。子どもが年齢をかさねるにつれ、日本語グループでの慣らし保育や、補習校などの選択肢もみえてきます。

 しかし、一番多くの時間を過ごす家庭での日本語学習は、日本語力を伸ばす上での大きな要。とはいえ、どうしたら子どもが日本語を楽しみながら勉強してくれるのかと悩む母親も少なくありません。

 スタッフの体験談や事例を交えながら、子どもの日本語の学習意欲を高めるための「アメとムチ」について、簡単にご説明いたします。

日本の「好き」を見つける
 自然と日本語に触れ合い、語彙力を伸ばしていく幼児期。そして「聞く、話す」の次のステップとして学びたいのが、「読み書き」です。上手に移るきっかけとして、日本の好きなアニメのキャラクターを見つけたり、子どもの性格にあわせて興味があることに焦点をあわせると、入りやすいでしょう。

ご褒美制を活用する
 また当然のことながら、日本語を勉強することに、抵抗のあるお子さんもいらっしゃいます。小学校へと入学すると学校の宿題もありますから、ますます日本語から遠ざかってしまうことも。

 そこで、普段はNGとされているお菓子やテレビ鑑賞などを、ご褒美として提案されてみてはいかがでしょうか。もしかしたら、子どもの目が輝き、進んで机に向かう意欲につながるかもしれません。

子どもの「どうして?」と向き合う
 それでも時には子どもから、「なぜ、日本語を勉強しなくてはならないのか?」という疑問を投げかけられることがあります。その時は、まっすぐに親の気持ちと本気度を伝えましょう。

 なぜなら、親の気持ちが揺らいだとき、子どももそれを敏感に感じ取るので、子どもの「どうして?」としっかりと向き合い、話し合いをすることが大切です。

 日本語の読み書きを習得することは、決して簡単なことではありません。それは平仮名の正しい書き順であったり、膨大な量の漢字を覚えたりと、習得する内容も様々です。

 「日本語=苦しい」の気持ちが子どもに生まれてしまうと、楽しみを見いだせず、あきらめてしまうことも。いかにアメとムチを上手に使い分けるか、お母さんの手腕にかかっています。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。


バイリンガル教育への投資と継続

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 スイスの学校で教育を受けた人たちは、公用語(独語・仏語や伊語のうち2つ)を話し、その他に英語や西語、その他の言語を話せる人も多く見られます。そんな環境で生まれた子どもも当然、バイリンガルやトリリンガルとして、自然に育てられるわけです。

 そんな環境で生まれた子どもを育てるなかで、日本人の親として何ができるのかと頭を悩ませることもあるでしょう。とくに、乳幼児、小学生を持つ親の大きなテーマとして、「バイリンガル教育」があげられます。

 では、どのようにして、子どもの日本語習得を支えることができるのでしょうか。今回は、スタッフの体験談や事例を交えながら、「バイリンガル教育への投資と継続」についてご説明いたします。

教材を上手に活用する
 スイスで日本語を学ぶ際に活用したいのが、日本語教材。里帰りの際にまとめて購入したり、ネット注文でスイスの自宅まで届けてくれる会社を利用することもできます。とくに乳幼児から小学校低学年までの教材は、子どもが楽しく学べる工夫や特典もあり、上手に活用することで、楽しく日本語を学ぶ意欲にもつながります。

里帰りは定期的に
 日本への里帰りを定期的にすることで、実際に日本の家族とのコミュニケーションを図り、日本語を使う必要性を体感することになります。日本語の習得が有意義なことなのだと実感するのには、里帰りが一番。日本と自分とのつながりを感じることで、日本語習得への意気込みが変わるかもしれません。

親の決意と根気
 とは言っても、親の熱意が揺らぎはじめると、家の中で日本語を学ぶ機会は減り、あっと言う間に日本語を忘れてしまうことも。家の中での日本語話者のお手本は、あなた一人。ここであきらめずに「日本語習得」へ向けての、親の決意と行動力を持続させることが、大きなカギとなるはずです。

 日本語の教材費や、里帰りの際の費用は決して安いものではありません。また、乳幼児から日本語習得に向けての決意を揺らぎなく持続していくことは、一筋縄ではいかないこともあるでしょう。親自身が子どもの将来のビジョンを見据えて、上手にサポートし続けることが大切ですね。

*上記の記載内容は、一個人が過去に体験したことをもとにしています。


ノー電子メディア週間の取り組み

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 ルツェルン州(Luzern)にある某小学校が同校に通う生徒に向け、ノー電子メディア週間の取り組み「フリマーパウゼ(Flimmerpause)」が実施されました。

 フリマーパウゼ(Flimmerpause)のFlimmerは、ドイツ語でパソコンや携帯電話などの電子画面の「ちらつき」や「チカチカする」、そしてPauseは、「休憩する」を意味します。ノー電子メディア週間の実施期間中は、各家庭での自由時間において、携帯電話、電子メール、パソコンやインターネットなどのあらゆる電子メディアに触れる時間を極力なくし、電子メディアの使い方を家族で見つめ直すという、子供も大人もみんな巻き込んでの試みです。

 ただ、この活動は強制参加ではなく、参加しなかったからといって罰則があるわけでもありませんが、学校側からは各家庭の意思で努力するようにと促しています。配布されたパンフレット(写真)にはこのような記述があります。*日本語訳

「親愛なる保護者の皆様」

1週間もの間、自由時間にコンピューターやスクリーンを擁するネット・メディアから離れることを想像できますか?1度、家族で体験してみましょう。そして、時間がゆっくりと静かに流れると気づけば、きっとあなたは驚くでしょう。

 今回の実施に至る背景には、近年のインターネット上でのテレビ視聴やゲームなどの「メディア依存」から意識的にかつ計画的に一定の距離を置く必要があるのと、子供たちのネットやメディア接触の低年齢化、視力低下、睡眠不足、向社会性などの影響に対し、学校側が危惧を感じているというのがあります。

 バーチャルな虚像を手軽に楽しめる便利さと背中合わせに、それに頼り切ることが当たり前になってきている昨今。不便さを強いるわけではないですが、メディア以外の物や人に触れ合い、体験する大切さをみんなでシェアすることは大切ですね。

 年に一度ぐらいはみなさんのご家庭でもこのような期間を設け、チャレンジしてみるのもいいことかもしれません。

<参考URL>
Flimmerpause(独)
http://www.akzent-luzern.ch/praevention/schule
/volksschule/flimmerpause

*上記に記載している情報は、あくまでも例として、ルツェルン州の小学校が2017年6月5日~11日に実施した内容を参考にしています。現在お住まいの地域の学校により、記載内容と異なる場合があります。詳細については、学校に直接お問い合わせください。