許される?赤ちゃん連れでの議会参加

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 女性の政治参加が進んでいるといわれるヨーロッパの中でもスイスは比較的遅く、女性参政権が認められたのも1970年代に入ってからです。それを象徴するような事件が、先月下旬バーゼル(Basel)で起こりました。

 11月21日、バーゼル州議会の議長が、生後2か月の赤ちゃんを抱っこして投票しようとしたレア・シュタインレ(Lea Steinle)氏に対し、退場を命令。その直後、再び話し合いがなされ、同氏は結局入場を許可されましたが、この件はスイスの各メディアで大きく取り上げられ、賛否両論を呼びました。

 今回、渦中のシュタインレ氏が沈黙を破り、スイス公共放送(SRF)のラジオインタビューに登場。「ここまで様々な反応があるとは予想していなかった。今日もまだこうした問題を議論しなければならないことを残念に思う」と語りました。

 同氏の元には様々な書簡やメールが届き、当初は「母親は家庭にいるべき」という非難の声が多くあったものの、次第に彼女の行動に賛同する動きが高まり、「男女同権に向けて頑張ってほしい」とエールを送るものもあったそうです。

 今回の出来事は各方面に影響を与えており、緑の党は、母親休暇中の議員の代わりに、代理人が投票できるようにする制度も整えたいとしています。議員不在時に失われる一票の価値は大きく、今回のバーゼル州議会でも「同氏の一票がなければ、青少年文化プロジェクトの予算金額を上げることができなかった」とのこと。

 乳児を連れて公務に参加する女性議員は世界各地で増えており、スイスの連邦議会でも、イレーネ・ケリン(Irène Kälin)氏が同じように抱っこひもで参加しています。

 「私の息子が大きくなるころには、こうした議論は終わりにしたい」と語るシュタインレ氏。子育て世代の女性が政治に参加しやすい環境が整備されていくといいですね。

 


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