ビオなのに遺伝子操作された鶏肉!?

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 スイスでビオ商品が好まれる風潮については、昨年の今月のコラムでもお伝えしました。しかし、先週、そのラベルに疑問符がつく出来事が起こりました。

 スイス公共放送SRFの報道によれば、ビオ認定されている養鶏場で、なんと「遺伝子操作された」材料を用いたワクチン接種が行われていたのだとか!

 事の発端は、ガンボロ病の流行にあります。この伝染病は鶏のヒナの間で2~10週ごろに急速に流行し、死亡率が高いのが特徴。実際、スイスの養鶏場では、数千ともいわれる死亡件数が出ていました。

 ビオスイス(Bio Suisse)の規準では、「家畜用の薬や予防接種は遺伝子操作されていないこと」となっており、それに違反する今回の動きには、同団体内部やビオ農家、一般消費者から批判の声が相次いでいます。

 代表のウルス・ブレンドリ(Urs Brändli)氏は、「大きなジレンマだったが、あまりにも死亡数が多く、拡大を食い止めるための非常手段として致し方なかった」と、苦渋の選択であったことを説明。

 家禽類専門の獣医カリン・クレイェンビュエル(Karin Kreyenbühl)氏によれば、このワクチンは鶏の羽毛の付け根で増殖し、鶏肉の加工段階でもわずかな量が残っているとのこと。ただし、加熱調理する際に消えるため、調理済みの鶏肉には残らないのだそうです。

 大手スーパーのミグロやコープのビオ鶏肉にもこの予防接種が行われていますが、どちらの会社も「ビオスイスの規準に従っている」と回答を寄せたのみ。

 本日14日、ビオスイスは会議を開き、引き続きこのワクチン接種を進めるかどうかを議論する予定です。私たち消費者にとって、ビオ表示は「安心・安全」のシンボル。失った信頼を回復するためにも、品質の向上に努めてほしいものですね。


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