日本の公立小学校への体験入学

20180531_Naoko_ShougakkouTaiken_001_cut スイスに住むわが子が小学校に入学すると、子育てママは自身が子どもの頃に経験した日本の小学校・教育とは180度違うことに驚くとともに、改めて日本の学校システムの良さに気づくこともあるでしょう。

 里帰りする際、その数日間だけでも子どもに日本の小学校を体験させることができたら…そんな想いを抱いたことはありませんか。

 今回の筆者は、日本の公立小学校で2年半にわたり6回の体験入学を実現したスタッフ。実例を交えながら詳しくご説明します。

小学校選び
 自治体や学校によって異なりますが、基本的な手続きは同じ。事前に希望する小学校から受け入れの了承を得たら、帰国の約1ヵ月ほど前のタイミングで、教育委員会と学校の両方に、希望する就学期間や授業時間をメール等で伝えましょう。日本に到着してからの手続きは概ね下記の通りです。

① 教育委員会での体験入学手続き
 申請書類の提出では親子両方のパスポートと印鑑を持参。その他に居住地を証明できる書類も必要になる場合があります。一時帰国者就学申込書に必要事項を記入、押印して提出の後に「就学通知書」が発行されます。

 海外に住む父母もしくは、父または母が日本人であれば、その子どもの公立小学校体験入学の費用は無料です。下記にあげた保護者が負担する諸費用は、一例です。

・ 教材費(ドリルや教科書等の学用品)
・ 共済掛金の一部(500円程度)*
・ 給食費(自己負担、または有料) **

【留意点】
* 学校管理下においての事故、負傷、疾病等が対象の保険である「日本スポーツ振興センター災害共済給付制度」への加入のため。適用外の部分は自己負担。
* * 学校の給食は有料となります。今回は毎日給食前の12時20分に迎えに行き、給食の代わりに自宅で昼食を取りました。同様に希望される場合は、事前に申請することをお勧めします。

② 体験入学通知書の提出
 教育委員会からの通知書を小学校に提出後、学校と連絡を取り、担任の先生と面談。この時点で予定表や時間割、学校生活、必要経費等を確認しておくと、計画が立てやすいでしょう。一通りの手続きを終えたら、担任の先生への挨拶や入学前の詳細を確認して体験入学スタートとなります。

小学校での生活 ~子どもの実体験~
 1学年1クラス、クラスメイト25人というアットホームな雰囲気の小学校で、飛び飛びでお世話になった子どもも比較的なじみやすく、体験の度に緊張が解けていったようです。登校時間8時10分、下校時間 15時25分(日によって下校時間は異なる)。1年生から3年生までを同じ担任の先生が受け持つスイスの現地校と違い、この学校では毎年担任の先生が新しく変わります。

 1〜2年の低学年では、国語、算数、理科、社会、英語、道徳、体育、音楽やオリエンテーションなどを体験。4月に新学年を迎える日本の小学校の方が、8月に学年が変わるスイスよりも勉強内容が進んでいる印象でした。中学年の3年生にもなると、日本で流行中のファッション談義、いわゆる女子トークに花を咲かせる成長ぶりも見られました。

 今回は、子どもの要望から午後の授業を受けず自由時間としましたが、休み時間中にスイスの小学校では珍しい雲梯(うんてい)などの遊具を楽しんだり、全校集会で一列に並んでの「前へ習え」や「体育座り」を初体験したり。「起立、礼、着席」の号令など、日本の学校ならではの習慣を興味深く感じた様子でした。

 

 物心つき、心身共に大きく成長していく時期の子どもたち。日本文化の一端にも触れられる体験入学は、スイスでは得られない貴重な経験となるはずです。とはいえ期間中は頑張りすぎてしまったり、あまりの楽しさから体力をセーブできなかったりして、帰国前後に疲労困憊してしまうこともあるかもしれません。子どもの気持ち・状態に気を配り、時にはストップをかけて、スイスでの学校生活に支障が出ないようにするのも親の務めといえます。

** 自治体や学校によっては一時帰国中の体験入学を受け入れていない場合がありますので、ご注意ください。
** 一時帰国中の体験入学を受け入れていても、学校によって進め方や考え方などが異なります。体験入学についての詳細は、学校に直接お問い合わせください。
** 上記記載内容は、日本で2018年までに実施された体験入学を参考にしています。あくまでも目安としてご活用ください。


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