新生となるか、スイスで有名な山小屋

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 11月も半ばになり、秋のハイキングシーズンも終わりに近づきました。多くの山小屋やゴンドラは既に夏季営業を終了し、冬のスキーシーズンに備えています。

 今年は、ある山小屋で歴史の1ページが閉じられました。それは、アッペンツェル(Appenzell)州にあるエッシャー小屋(Berggasthaus Aescher-Wildkirchli)。断崖に寄り添うように建つ木造のシャレーは、一度見たら忘れられないような、独特の雰囲気をたたえています。

 元々は地元の人々だけに知られた場所でしたが、近年ソーシャルメディア上で話題になり、2015年にはアメリカの自然科学雑誌ナショナル・ジオグラフィックの「一生に一度は訪れたい場所(Destinations of a Lifetime)」という本の表紙にも登場。以降、多くの外国人観光客が、この山小屋にやってくるようになりました。

 山小屋を5年間切り盛りしてきたのは、クネヒトレ(Bernhard und Nicole Knechtle)夫妻。夫のベルナルドさんの両親の代から合わせて31年間、ハイカーの世話をしてきましたが、今年の営業をもって小屋番を退きました。

 理由は、増え続ける観光客の需要に応えられないためなのだとか。以前は宿泊も可能でしたが、現在はレストラン営業のみ。毎年4月~10月の営業期間中は、朝6時から夜10時まで休みなく働かなければならず、3人の幼い子どもがいる家庭との両立も難しかったのだそうです。

 小屋を閉める数か月前から常連客が多く訪れ、長年の小屋番ファミリーとの別れを惜しんだといいます。「これからは家族の時間が十分とれるのが楽しみ」と語るニコールさん。後を引き継ぐ小屋番の職に現在16名が応募しており、来年春には新しいエッシャー小屋でのシーズンが始まります。

 


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