スイスの「パートタイム主夫」って?

20180921_shimoda_news_029 「パートタイムで働くことは、父親を不幸にする」。スイスの社会学者、マーティン・シュレーダー(Martin Schröder)さんのこの発言は、7月初旬に日刊紙ブント(Der Bund)に掲載され、国内で大きな議論を呼びました。

 実際にパートタイムで働いている父親は、どんな生活を送り、どう感じているのでしょうか。その一例が、同紙に掲載されています。 

 リハルト・ロイ(Richard Leu)さんの一日は、目覚ましが鳴る前にベッドに潜りこんでくる子どもたちによって始まります。経営コンサルタントの彼は、フルタイムで働いていません。NPO機関で40%、フリーランスで10%働き、妻で弁護士のジャニーン・ユンカーさんは70%勤務です。

 朝食を作り、上の2人の子どもたちを学校に送り出した後は、1歳半の娘を連れて買い物へ。「3人全員を連れて行くと、1人はチップスが欲しいと騒ぎ、もう1人はサラダを放り出し、その隙に一番小さい子がパンを落としている…みたいな状況になって大変なんだ」とロイさん。

 お昼には、時々預かっている近所の男の子2人も帰ってきて、午後には、全員で近所の森に出かけることが多いそうです。「こうした昼間の子どもたちとの時間は、フルタイム勤務の場合、ほとんど、または全然できないことだ」と語り、子育てをエンジョイしている様子。

 スイスではまだ珍しい、「パートタイムで働き、主夫もする」という父親のあり方。夫婦の職業や収入が似通っている場合には可能ですが、家庭の事情によっては難しいのも事実です。また、日本と同じように、キャリアの中断が受け入れられにくい社会で、その穴を埋め合わせられるかどうかも未知数です。

 ロイさんは自分の選択に後悔はないと言います。彼自身だけでなく、妻や子どもたちも幸せだからです。今回を通して、スイスでの父親のあり方について考えるきっかけになると良いですね。

 


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