牧下り、農民とドライバー間に確執

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 夏の間を山で過ごした牛たちが山を下りる、スイスの伝統行事である牧下り。フランス語でデザルプ(Désalpe)とも呼ばれています。毎年9月に行われ、花冠の飾りをつけた牛たちが続々とアルプスを下る様子は、多くの観光客から人気を集めています。  

 ところが、この伝統行事である牧下りの参加者と自家用車のドライバーとの間に軋轢が生じており、その件数はますます増加していることが、地元紙「Le Nouvelliste」により明らかとなりました。  

 報道によると、多くの場合、ドライバーは街に住んでおり、牧下りの伝統的風習に対して理解を示していないとか。そのため、パレードに参加する農民たちに向けてクラクションを鳴らしたり、不機嫌そうな態度で嘲りや侮辱的な言葉を参加者に浴びせたりする人もいると伝えています。

 このような事態が起こる原因は、交通量の多さにあるとのこと。交通が激しい道路では、参加者とドライバーとの間に衝突を生み、特に、通勤時間帯はその傾向がより強くなります。  

 さらに、牛たちのすぐ近くで車を走らせることが怖いと感じているドライバーもいます。  

 今回の事態を受け、農民団体(l’association des paysans)は、農民とドライバー相互に寛容さを求めると共に、農民に対し、交通量が多い道路は出来るだけ避けるよう要求しました。    

 お互いが寛大な心を持つことで、スイスの大切な伝統行事であるデザルプを今後も守っていきたいですね。

 


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