サッカーW杯、もう1つのフィーバー

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会開幕まで、あと2日に迫りました。今か今かと待ちわびているサッカーファンもいることでしょう。

 スイスのみならず、ヨーロッパでは、数か月前から既にW杯フィーバーが始まっています。それは、「パニーニ(Panini)」と呼ばれるシール集め。出場国の旗や選手の顔写真などのシールを、専用のアルバムに貼って集めていくのです。

 イタリアのパニーニ兄弟が1961年に興したこの会社。漫画やトレーディングカードの出版で財をなし、イタリアだけでなくヨーロッパ諸国、北南米で業務展開しています(日本では未発売)。

 スイスのキオスクでは、シール5枚入りが1.10フラン(約120円)で販売中。ただ681枚もあり、全部揃えるのはなかなか大変です。そこで開かれるのが、「パニーニ交換会」。現在ではインターネットでも取引されますが、昔ながらの交換会の様子を、全国紙ターゲスアンツァイガー(Tagesanzeiger)が伝えています。

 場所は学校の通学途中の道ばたや、スーパーや図書館に設置されたテーブルなど。シールの保管方法にしても、箱に乱雑に入れてくる大ざっぱ派もいれば、エクセルシートに足りない番号を記入し、輪ゴムできちんとまとめてくる整理好きまで、様々です。

 集まってくるのは、小学生を始め、その父親、おじいさん世代まで多岐に渡ります。やっと最後のシールを手に入れ、嬉しさでわっと泣き出してしまう男の子がいるかと思えば、年配の男性が8歳の子どもに「あれ、何番だっけ?すっかり忘れっぽくなってね…」と説明していたり。年齢を超えた交流が生まれるのも、このシーズンならではといえるでしょう。

 日本ではあまり知られていないパニーニ。スイスでは、サッカーファンの父から子へと受け継がれる「伝統」であり、W杯を前に盛り上がりを見せています。

 なお、6月14日の開幕戦はロシア対サウジアラビア、現地時間18:00(日本時間 6月15日 0:00)からキックオフです。開幕戦、どんな戦いが繰り広げられるのか、今から楽しみですね。


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