識字障害乗り越え、ノーベル賞受賞!

 先日、2017年のノーベル賞受賞者が発表されました。ノーベル文学賞には日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏が選ばれ、日本人も活動に参加している国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の平和賞の受賞も決まり、大変嬉しいニュースが続きましたね。

 一方、スイスでもローザンヌ大学(Université de Lausanne)のジャック・デュボシェ(Jacques Dubochet)名誉教授が、アメリカのヨアヒム・フランク(Joachim Frank )氏とリチャード・ヘンダーソン(Richard Henderson)氏とともに、ノーベル化学賞を受賞しました。

 デュボシェ教授のグループは、体内のたんぱく質の分子を調べることができるという「クライオ電子顕微鏡」を開発し、それが高く評価されました。デュボシェ教授は、その他にも水を急速に冷却してガラス化する方法も開発し、サンプルを観察する技術を成功させたと言います。

 世界で最も名誉ある賞と言っても過言ではない、ノーベル賞受賞したデュボシェ教授。ローザンヌで行われた記者会見では、子供の頃に識字障害があり、学校では様々な問題を抱えていたことを明かしています。

現在、スイスでは読み書きに問題のある識字障害(学習障害の一種)を持つ人が約80万人にいると言われています。スイス識字組織(Schweizer Dachverband Lesen und Schreiben)の代表クリスチャン・マーク氏(Christian Maag)は、「以前から識字障害は知能とは関係ないと言われていたが、今回の受賞でそれが証明された。」と話しています。

 識字障害はトレーニング等を受けると克服できるそうですが、恥ずかしくて受けない人も多く、キャリアの妨げになることもあるとか。同組織では、気軽に相談できる窓口やコース等も開催されています。詳細については同組織のサイトをご覧下さい。(独/仏/伊)

 


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