氷河崩壊で住民一時避難

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 先月、南極大陸にあるラーセン棚氷の一部「ラーセンC」の亀裂が広がって一部が分離し、世界的に注目を集めました。地球温暖化とは直接的な関係はないとの専門家の見解でしたが、スイスの氷河にも異変が起こりました。

 今月9日、ヴァレー(Valais)州にあるトリフト(Trift)氷河の一部が崩壊し、雪崩が起こる可能性があったため、ふもとのザース・グルント(Saas-Grund)の住民、約220人が安全な場所へ避難しました。

 その翌日の朝5時ごろ、不安定だった氷河のうち約3分の2が崩壊しましたが、幸いにも大きな雪崩は起きませんでした。現在は、道路の通行止めや住民の避難は解除されましたが、山へのケ-ブルカーの運行は引き続き停止され、ハイキングコースや氷河への立ち入りも禁止されたままです。

 これまでにもトリフト氷河は崩壊の危険があり、2014年からレーダーやカメラで監視されてきました。ところが約3週間前、空からの観測で氷河に動きが見られたため、さらに詳しい調査を進めたとチューリッヒ工科大学(ETH Zürich)教授のマルティン・フンク(Martin Funk)氏は話しています。

 今回は、氷河の縁の「氷舌」と呼ばれる部分の動きが土曜日の午前中から加速し、その日の夕方までに一日で約1m以上移動したため、住民に避難を呼びかけたと言います。

 その後、月曜の夜に、残っていた3分の1の不安定な部分も被害はなく落下し、「この地域で氷河が崩壊する危険性はなくなり、今後何年かは問題はない。」と同州の自然危機部門のパスカル・シュテーベナー(Pascal Stoebener)氏が発表しました。

 村への被害がなくて安心しました。崩壊の危険性はなくなりましたが、氷河等の近くへ行かれる方は事前に情報を収集することをお勧めします。


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