スイスの15歳に野心がない理由

 

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 OECD (経済協力開発機構) が15歳の学生を対象に3年ごとに行っている国際的な学習到達度に関する調査 (PISA) によると、クラスで上位の成績を取りたいと思う生徒の割合が、調査対象国の平均では約60%だったのに対し、スイスでは約40%と他の国に比べ野心がある生徒が少ないという結果となりました。

 ヨーロッパではイタリア86%、イギリス76%、チェコ72%が高くなっています。

 この結果に、チューリッヒ大学 (Universität Zürich) のウルス・モーザー (Urs Moser) 氏は、国により調査の結果に違いが出るのには文化的な背景もあると分析しています。例えばアメリカ人は自分の数学の成績をとてもポジティブに評価するのに対し、日本人は低く評価をするものの、実際は日本人の方が成績が良いという結果が出ていると話しています。

 また、同大学の社会学者であるマルリス・ブッフマン (Marlis Buchman) さんは、スイスの学生に野心がないのは、教育システムに関係していると見ています。スイスでは早い段階で学習のレベルに合わせて様々なクラスに分けられます。そのため、自分に適した学習環境で勉強するので、過剰な野心は生まれないと言います。スイスと同じような教育システムを適用しているドイツでも同じような結果がでているのはこのためだと指摘しています。

 日本ではみんなが同じ方向を向いて勉強をするイメージがありますが、スイスではそれぞれが違う目的をもって取り組んでいるので、このような結果が出るのかも知れませんね。

 日本をメインにまとめたPISAの調査結果は、国立教育政策研究所のホームページにありますので、こちらをご覧下さい。

 PISAのホームページはこちらをご覧下さい。(英/仏/独)


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