SWISS緊急着陸で巨大貨物機出動

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 今月1日、チューリッヒ (Zürich) からロサンゼルス (Los Angeles) へ向かっていたスイスの航空会社、スイスインターナショナルエアラインズ (SWISS) のボーイング777機の左エンジンが故障し、カナダのイカルイト (Iqualit) に緊急着陸しました。

 左エンジンは、フライト中に故障を察知し自動的に停止しました。不具合はエンジン内部で起こったため、現地では修理することができず、エンジンを交換する必要がありました。ところが、エンジンの直径は3.4m、重さ8.3トンあるため、世界最大の輸送機アントノフ (Antonov) を使いエンジンを輸送することになりました。

 アントノフは、旧ソ連時代の軍事物資輸送を目的に開発された巨大貨物機です。現在では通常サイズの輸送機では対応できないロケットや人工衛星、物資輸送にも活用されています。2011年には福島第一原子力発電所で事故が発生した際に、ポンプ車をドイツから輸送した実績もあります。

 すでに交換用のエンジンはイカルイトに到着しましたが、現地は連日マイナス25℃の気温が続き、風も強く体感温度はマイナス35℃にもなると報道されています。エンジンの取り付け部にはテントがかけられ、ヒーターで温めながら作業をしていますが、まだ時間はかかると言います。

 さらに、この故障ではかなりの費用がかかると見積もられています。飛行機に乗っていた乗客への賠償金をはじめ、アントノフの使用料だけでも50万ドル (約5,600万円) 。また、故障によって代替用の小さなサイズの飛行機を使うことになるため、欠航となる便も出ています。

 チューリッヒの新聞ターゲスアンツァイガー (Tages-Anzeiger) によると、今回のエンジントラブルは約100万スイスフラン (約1億1,200万円) 以上の損失になると伝えています。責任がメーカー側にあるのかどうかが論点となりそうですが、機材はまだ1年も利用していないとか。

 今回の故障では無事に着陸できましたが、また故障が起こらない保証もありません。徹底的に原因を究明して二度と起こらないようにしてもらいたいですね。


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