スイス式小学校〜自律と自己責任を学ぶ〜 (1)

swissjoho-education-4345-2  スイスの小学校と日本の小学校の違いに驚かされることはたくさんありますが、その驚きをまとめて言うなら、スイスの学校生活は堅苦しい式典や規定などがなく、個人が自由に判断する選択肢が多いことです。

  当然ながら国が違えば教育システムは異なり、両国の教育の違いには驚かされることや(日本の学校と比べ)スイスの学校には「存在しないもの」もたくさんあります。

  そこでツェルンでの体験談を例にあげながら、スイスの小学校における「スイス式小学校〜自律と自己責任を学ぶ〜」を3回にわたってご説明いたします。今回は、制服と式典、施設についてお伝えします。

学校制服 
  学校で定められている制服はありません。指定の体操着もなく手持ちのスポーツ着をそれぞれ体操服としています。自治体から親元に届く手紙の「持ち物」の項目に「 上履き(Finken)」と書かれているのですが、日本のように「上履きといえば、これ」というものはなく、サンダルのような履物を上履きとして使用している子どもが多いようです。

  「道具箱」やその中身の準備や申し込みなどの手間もありません。日本では年を追うごとにある、絵具セットや書道セットなどの準備もありません。筆箱に入るハサミ、のり、定規以外の道具は学校が用意して、それをシェアして使います。

  そんなことからスイスの小学校では「みんなと同じ」ものが最初から少ないので、入学時に持ち物をひと通りそろえたら、すべての持ち物に名前を記名する作業も少なくなります。

学校の式典
  夏休み明けが新学年度のスイスの学校は、ほとんどが9月になる前に始まります。ついに小学校入学!子どもにとっても、両親にとっても、感慨深い小学校初登校の日。

  子どもは手紙に書いてある持ち物を新しいランドセルに詰め、普段着を着て、一人で、または兄弟や友達と学校に行きます。「入学式」という式典がないので、 保護者はこの日のためにスケジュールを空けたり、両親と子どもの晴れ着を準備したりすることもありません。

  入学式以外にも卒業式、始業式、終業式、全校集会などの式典等もなく、式で歌う校歌もありません。入学式も始業式もなく学校が始まるなんて、なんだか拍子抜けしてしまいますが、静かに、希望に満ちて学校生活はスタートします。 

学校施設
  「初めての学校」で子どもが困りはしないかという心配や、晴れの日を見届けたい気持ちもあり、初日ぐらいは親心で付き添ってみると、校門がありません。校門どころか、正門や正面玄関にある校章のついた校旗、学校の敷地を区切るフェンスや壁もありません。どこからでも敷地に入ることができ、時には学校敷地内で犬を連れた近隣住民が歩いていることすらあります。

  校内に入る入口の扉もたくさんありますが、昇降口が表から見えません。「玄関があり、そこで土足を脱いでから家に入る」という習慣が元々ないため、土足のまま「ガーデローベ (Garderobe) 」という クラスごと に区切られた着替え兼物置スペースに向かい、そこで上着を脱ぎ、上履きに履き替えます。
 

*上記に記載している情報は、あくまでも例として、個人が経験した体験談を交えています。現在お住まいの地域の学校により、記載内容と異なる場合があります。詳細については、学校に直接お問い合わせください。

 

 


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