伝統的なお祭りに他国の衣装はNG?

20160902_kayoko_news_230

 先月末にフリブール州 (Fribourg) でスイス相撲とアルプススポーツの大会 (Eidgenössisches Schwing und Älplerfest Estavayer 2016) が盛大に行われました。スイス相撲大会でみごと優勝し雄牛1頭を獲得したのは、ベルン (Bern) 出身の30才のマティアス・グラネール (Mathiasu Glarner) 氏でした。

 グラネール氏は、ベルン出身なので、表彰式の際にスイスの伝統衣装であるベルンのトラハト (Tracht) を着ていましたが、同席した女性達はドイツバイエルン地方やオーストリアチロル地方の民族衣装であるディアンドル (Dirndl) を着用していたため、ちょっとした論争となっています。

 発端はベルン州の議員であるニコラ・フォン・グリュイエルツ (Nicola von Greyerz) さんが、「なぜ彼女たちはトラハトを着用しないの?ディアンドルは写真写りがいいから?」とつぶやいたツイッターでした。スイストラハト会 (Schweizerische Trachtenvereinigung) の会長であるヨハネス・シュミット-クンツ (Johannes Schmid-Kunz) 氏は、基本的にはどんな服装でも構わないとしながらも、伝統的なお祭りとなるとやはり伝統的に祝いたいとコメントしました。

 それに対しスイス相撲連盟 (Eidgenossischer Schweingerverband) の会長ロルフ・ガッサー (Rolf Gasser) 氏は、誰もが不利に感じないようにこの妥協策を受け入れてもらいたいと述べました。というのもトラハトは地域により色やデザイン等が違うため、一般的なトラハトは存在しません。これに対しても、開催地のトラハトを着用すればいいといった反論も挙がっています。

 トラハトに関する論争は今回が初めてではありません。外国人から見るとあまり違いがわかりませんが、何世紀もかけて独自に発展してきたそれぞれの州の歴史は重いようです。

 トラハトについては、スイス情報のこちらの記事もご覧ください。


コメントを投稿する