小学校で習う言語、いくつが妥当か

swissjoho-4183 スイスは、国語として四つの言語を使用しているので、学校教育で母語以外の国語を習うことはとても大切なことです。

 チューリヒ州 (Zürich) はドイツ語圏なので、義務教育にフランス語、そして国際化の流れに伴い、英語の早期教育が導入されています。現在、小学校2年生から英語、そして5年生からフランス語の授業を義務づけています。

 小学校での語学教育については、母語とそれ以外の1言語に絞って教えたほうがよいという意見がこれまでにありましたが、州民による投票で反対されてきました。しかし、この議論が再び再熱しており、小学校では母語とそれ以外の言語一つのみに限定して教えるべきという提案を、州民投票で問う動きが出ています。

 州政府はこれに反対していますが、チューリヒ州の学校関係者や教員組合は提案を支持しています。母語以外の1言語を小学校できちんと習うことによって、中学から2つ目の言語を習うのはそう難しくないことを理由として挙げており、順番を追ってきちんと学ぶことの大切さを主張しています。また語学教育に時間が取られ過ぎて、他の教科の時間が削られていることも指摘しています。

 スイス連邦政府 (Bundesrat) は、母語以外の国語を全州の小学校で習うことを義務づけたいとしており、チューリヒ州が小学校での語学教育を母語以外の1言語に限定した場合、チューリヒ州の小学校ではフランス語の授業が義務づけられ、英語は中学校からということになります。

 子供はたくさんの言語を並行して覚えられると思いがちですが、一つの言葉をきちんと習得するには、やはりそれなりの時間を費やす必要があるようです。また、スイスのように国語として多数の言語を使用している国では、母語以外の第二の国語学習を他言語より優先させるかどうかが大きな影響を国民に与えるということも忘れてはいけないことでしょう。

 


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